まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

踊る星降るレネシクル4

踊る星降るレネシクル 4 (GA文庫)

踊る星降るレネシクル 4 (GA文庫)

  • ストーリー

ミカホシの大祭『極星祭』に合わせ、クラスで演劇『ベツノカの悲恋』をやることになったレンヤたち。
レンヤ演ずるカカセオを奪い合うベツノカ・すまるとカグツヒメ・瑞貴は、役の外でも対立してばかり。
一方ミカホシ教団では、香山円離が下した異例の「星ノ令」をめぐって大騒動となっていた……。


うおおおお! 熱い熱い! 熱くなってまいりました!
強大な敵が登場して、レンヤやすまるが頑張って、というところは今までと同じですが、周りのキャラの活躍が顕著になってきましたね。
一緒に戦ってきた仲間だけではなく、前はバトルの相手として争ったランカーたちが、共通の敵を前にして、レンヤに協力する。
昨日の敵は今日の友。うん、これぞバトルもの!
たこれが、現れるタイミングがいちいちバッチリなんですよね。燃える展開の連続にわくわくが止まりませんでした。


やっぱり一押しはもうふちゃんですね。なんなんでしょう、この可愛い生き物。
これはあれですよね、デレ期と見てもいいんですよね? そのもふもふの毛布ごと抱きしめてしまいたい。うちにおいで。
普段の脱力っぷりも魅力的だし、やる気を出したら出したで、めちゃくちゃ強くて格好良いんだから卑怯です。
すっかりレンヤにべったりの瑞貴は安定の実力。味方に付けてこれほど頼りになるヒロインもなかなかいないのではないでしょうか。
ヒロインとしてはすまるにちょっと押され気味でしたけど、見せ場ではしっかりと印象を刻みつけていきました。
バトルで出てくるだけでちょっと鳥肌が立つもんなあ。学園最強のカグツヒメはまだまだ健在です。
今回のキーパーソンとも言うべきなのが、愛の使者・乾。
いつも飄々と愛を語る彼には珍しく不調でしたが、親友であるレンヤの力を借りて、きちんと前へ進み出しました。
この作品は精神論での解決に落ち着きがちですけど、熱血バトル小説なんだからそれでいいんですよ。気持ち次第でなんでもできる。分かりやすくて素敵ではないですか。


ブコメパートはニヤニヤいっぱいでした。特にすまるが凄い。
やっぱりすまるの武器はほっぺですよね。このほっぺはちょっとねえ、バランス破壊因子ですよ。
怒ったふりをしていても、ほっぺを見ればデレデレであることがすぐに伝わってしまう。
本音丸出しで大好きを連呼してくる可愛い女の子に勝てる男がいるでしょうか、いやいない。
いちゃいちゃのくだりでは骨抜きにされかけました。ああもう、可愛いなあ! おふとん! おふとん!


盛り上がりが最高潮になったところで、まさかの続く。このまま待てとおっしゃるのか。ドSですか。
覚醒したすまるがどんな戦いぶりを見せるのか、勝つのか負けるのか、さらに別の展開へとなだれ込むのか。ああ、気になる。
ランキングに載る上位ランカーたちが次々と登場してきて賑やかだし、これ見よがしな伏線もたくさん残っているし、これからますます面白くなっていきそうです。楽しみ。


遊園さんのぶれのなさに謎の安心感。ひとつだけ「変」が混じっているあたりに芸の細かさを感じたりとか。