まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『31番目のお妃様 2』感想

31番目のお妃様 2【電子特典付き】 (ビーズログ文庫)

ストーリー
妃選び第一段階を見事通過した『貧乏くじ』の31番目妃フェリア。
マクロンからの寵愛も猛加速の中、自国の筆頭妃から『毒』が仕込まれたお茶会に招かれ絶体絶命のピンチ!
しかもこの毒が王都を蝕む大騒動に発展するなんて――!?
「私の力を存分にお見せしましょう!」
規格外妃の痛快&軽快! 成り上がり邁進劇!! (※今回も王様とは中々会えません)

晴れてマクロン王と両思いになったフェリアを待っていたのは他の妃候補からの毒入りお茶会! うおお、きたぁー! うんうん、やっぱり貴族令嬢のお茶会には毒が付きものだよね!(偏見)
公爵令嬢の悪意から始まって最終的に国中を巻き込んだ騒動へとつながる大事件を、二人三脚の剛腕で片付けていくフェリアとマクロン、やっぱり似たもの夫婦ですな。
キュリー姫も期待どおりの活躍をしてくれて頼りになる! 一流のお嬢様というやつはこうでないといけませんのよ。うふふ。


ペレやキュリーの教育の賜物か、いつの間にやら妃としての振る舞いが身につきつつあるフェリア。毒が提供されるはずのお茶会にのこのこ出かけていって、にこやかに笑いながら自分を害そうとする相手を罠にはめるその手腕たるや、もはや熟練の域に達しているな……。あまりにも隙がなさすぎるので、可愛げがないっちゃないけれど、マクロンが求めている強い妃には違いない。
一方で恋愛的な部分ではべた甘なお二人さん。まあたまにしか会えないってこともあるし、多少はね? でも人の目は気にしていちゃつくようにしてね? もはやビンズだけが最後のストッパーだ。


毒の小瓶と謎の疫病と。結果的に大問題へとつながってしまった事態を収束すべく動くフェリアたち。その方法が芋煮会っていうのがなんというか、実にフェリアという感じだけれど……。
複雑に絡んだ王家と貴族との利益関係をバッサリ一息に片付けてしまうマクロンの手腕もまた見事。うーむ、国王の力が圧倒的すぎるな。
初登場の王弟エミリオはなかなかユニークなキャラクターをしてましたね。彼とイザベラの恋愛はむしろ国王夫婦よりもこじれていて楽しそうなので、今後描かれることを期待したいです。


最後まで小物を貫き通した女官長に拍手。