まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

GJ部(2)

GJ部(グッジョぶ)2 (ガガガ文庫)

GJ部(グッジョぶ)2 (ガガガ文庫)

  • ストーリー

京夜がGJ部に強制的に入部させられてから2か月。
梅雨や七夕を経て、高校で初めての夏休みに突入する。
合宿にお祭り、イベントは盛りだくさんだけれど、GJ部の活動は謎のままで……。


ちょっとずつ部室以外での話が出始めました。
日常の中にも少しだけ変化があったりなかったりですけど、まったりなのは終始変わりません。
時系列がゆるいわりに季節ネタが結構入っていて、なんだかんだ時が過ぎていっているんだなあとしみじみ。
特に大した事件も起こらずに日々は移り変わってゆき、いざ後ろを振り返ってみると、過ぎ去った時の流れの速さに驚いてしまう。
でもだからこそ、そんな毎日を愛しく思うんですよね。
いつの間にか読み終わっているというこの作品独特の雰囲気は、そんな日々のことを思い起こさせてくれます。
日常4コマ小説の本領発揮というところでしょうか。


部長と紫音にからかわれまくる京夜の立ち位置が羨ましくて仕方ないです。
でもこれは誤解するよね。舞い上がっちゃうよね。うん、しょうがないよ。みんな美少女だもの。
それでも羨ましいですけど。スネる必要なんて全くないじゃない!
まあ最終的に部長が可愛かったのでその点ではよくやったと言わざるをえません。


合宿や祭りの話にはやられました。もっと見たいと思わせるのがミソ。
そう思ってしまった時点で負けたと思いました。
どんなイベントがあってもペースを崩さないのがこの作品らしいところです。
どんなにたわいない会話でも、彼らにとってはイベント本番と同じ日常だということなんでしょう。
まあ、大きな事件は4ページじゃ終わらないでしょうしね……。


好きな話は「雨漏り」。
大した理由はないのですが、なんとなくいいなと思いました。