まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

緋弾のアリアXXIII 不可知の銃弾

ストーリー
兄・金一を表舞台から消すきっかけを作った雑誌記者ひばりが、今度はキンジに取材を持ちかけてくる。
ひばりが旧公安0課の少年・可鵡韋から消されないよう、必死でひばりの興味を遠ざけようとするキンジ。
そんな中、父の仇・伊藤マキリが東京湾でシージャックを起こしたという情報が入り……。



ドキッ! 男だらけの護衛艦強襲! ということでまさかの男パーティを率いたキンジさん、過去最強最悪の敵と対決。
もちろんヒステリアモードのこともあるし、ヒロイン役は一応いるわけだけど、しかし華が足りないよ華が! アリアすらラスト数ページしか出ないよ!
それはそれとして、キンジ、妖刀、可鵡韋の水上の共闘はなかなか熱いものがありました。いっそ可鵡韋きゅんはヒロイン枠に入れちゃってもいいな(よくないな)。


今回キンジさんの毒牙にかかってしまったのは、高校生でありながら敏腕記者というクラスメイト・ひばり。
兄が世間に悪く言われるきっかけとなった記事の執筆者ということで、最初は悪感情を抱いていたキンジだけれど、きちんと話せば分かってくれるのがキンジさんのいいところ。
そして女の情報は避けてきたからよく分からないぜ、とか言いながら無自覚に女子を落としていく天然ジゴロなのがキンジさんの悪いところ。
そもそも、ひばりが旧公安0課の情報に下手にアクセスして命を狙われそうになっているのに、当のひばりとイオンデートしてミニスカからチラリズムするパンツにドキドキ! とかしている場合じゃないのである。
挙句の果てに、またぞろ思わせぶりな言葉を吐いていたいけな女子の心を弄んでいく……ああ、またひとり遠山キンジ被害者の会の一員が生まれてしまった……。


遂にキンジの前に姿を現した父の仇・伊藤マキリ。決戦の舞台は東京湾
海の上の戦いも早幾度目かになったキンジさんですが、しかし今回の敵はまた別格の相手でした。キンジに妖刀、そして可鵡韋が揃って、なお余裕で押し負けるとかどんな超人なんだよ。世界は広いなあ!
しかしまあ、かつて死闘を演じた妖刀や可鵡韋と共に戦うというのはいいものです。長く続くシリーズならではの楽しみではありますよね。
これだけ長く戦ってきても、まだ上には上がいる。新たな超人組織の存在が明らかになり、キンジのヒステリアモードの欠陥も見つかる中、ヨーロッパに再び飛んだキンジはどんな戦いを繰り広げていくのか。毎度ながら続きが気になって仕方ないのですが……とりあえず次回はアリアの出番をください、お願いします(なお現状あんまり期待できない模様)。


どう考えても今回の表紙がジャンヌなのはおかしいと思うんだけど! まあいつものことだけど!