まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

緋弾のアリアⅩⅣ 招かれざる海霧

ストーリー
香港にて孫と遭遇、激闘の末に一旦は勝利を収めるキンジたち。
極東戦役の交渉のため諸葛静幻から招待された一行は、敵の本拠地・藍幇城を訪れる。
しかしそこには彼らを陥れる甘い罠が潜んでいて……。



13巻が(毎度ながら)ひどいところで終わってくれちゃって、新刊が出たと思ったら短編集で、さんざんやきもきさせられた日々にもようやく終止符が。
ということで香港編の後編。いよいよ藍幇との本格決戦が描かれました。
「如意棒」を持つ孫を相手にキンジたちがどう戦うのかも気になりましたが、ある意味それ以上に気がかりだったのがキンジとアリアの関係。
今まではケンカがあっても巻をまたぐようなことはなかった(たぶん)ので、今回は特にひやりとさせられました。
前半では「このままなんとなく仲直りで終わっちゃうのかな」とも思いましたが、後半で13巻の穴を埋めて余りあるくらいのニヤニヤを見せてくれたので大満足です!


満を持して登場の諸葛静幻。にこやかで人当たりのいい外面の裏にどんな腹黒さが隠れているのか……と思いきや、存外ににくめないキャラでしたね。
思ってみればココたちや孫も敵にしてはずいぶんと楽しい子らですし、実はそこまで真っ黒な組織ではないのかもしれません。単に暗部を見せてないだけという可能性の方が高いですけども。
それにしてもココ4姉妹のハニートラップは凄い。まさにキンジさん専用の罠! 分かっていても見事に引っかかってしまうキンジさん分かりやすすぎです。いい加減認めちゃえばいいのに。
藍幇城の屋上にいる孫の元へ向かうため、道中のココ姉妹とひとりずつ対戦していく展開は実に熱かったですね。
特に理子りんとヒルダのタッグは最高でした。裏理子格好良すぎデレヒルダさん可愛すぎでもう何がなんだか。このふたりはぜひ今後もこれでやっていっていただきたい。
しかしタッグならばやはりキンジとアリアの右に出る者はありません。孫との戦いでは、いつものごとくヒステリアキンジさんの超人ぶりも遺憾なく発揮しつつ、ばっちり決まったアリアとのコンビネーションを見せてくれました。
超人変人人外と色んなヒロインに迫られまくってるキンジさんですが、やっぱり彼の隣にはアリアが似合いますよね!
戦いの直後にイチャイチャしだすキンジさん。ああ、アリアがチョロすぎる。でもそこがいい。
ただ、そろそろヒステリアモードではないキンジの本音が知りたいものです。このままだとまるでアリアが騙されてるようで、なんとなくモヤモヤするんですよね。
まあそのためにはまず自覚しなきゃいけないということを考えると、やっぱり先は長そうですけど。せめてアリアの気持ちには気付いてあげてくれ……。


一難去ってまた一難はもはやこの作品の代名詞。立ちはだかるはさらなる強敵。でもこのふたりに負けはありません。そうでしょ。
ラストのやりとりがクールすぎて震えました。まだまだ盛り上がっていきそうな続き方に、ああ、期待せざるを得ない。
さて次巻はいつですか! 早く、さあ早く! 待ち遠しいですね。


なんでかなめ表紙だったんだろう……?