まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

マルクスちゃん入門

ストーリー
思春期ど真ん中の魔法使いハテテルは、片想いのギャルJKと結ばれるための愛の使徒の召喚に挑戦。
ところが現れたのは革命の哲学者・マルクスを名乗るタキシードバニー姿の美少女だった。
しかも召喚中の魔法事故のせいで、三日以内にギャルJKとの恋愛成就しなければマルクスとの愛が成就することになってしまい……。



歴史上の偉人の美少女化は数あれど、遂にマルクスまでラブコメヒロインになってしまいましたか……。
もう頭からラストまでカオス極まるギャグの連続で、読みながら何度も作者を確認しては「やっぱりおかゆまさき先生だった」と安心(?)する謎の作業が入りましたが、面白かったです。
ただの美少女化に留まらず、まさかのネトラレ属性までくっつけちゃって、なんというか天国のマルクスに謝罪だなコレ!


高校二年生にして魔法使いの主人公ハテテルは、同じクラスのギャル・碧への恋を成就させるため、愛の使徒ナイチンゲールを召喚。
ところが召喚されたナイチンゲールを突き飛ばし、ハテテルの前にやってきたのは、世界を変革した哲学者カール・マルクスだったのです!
このマルクスちゃんったら、姿は完全無欠の美少女で、なぜかタキシードバニーの格好で……これ、マルクスである必要性はどこにあったのかしら……? これみよがしに哲学者っぽいワードを会話の中にぶち込んでくるのがむしろ取ってつけた感があって笑えます!
ナイチンゲールばかり召喚されるのが気に食わなくってしゃしゃり出てきたマルクスちゃんですが、召喚の際の魔法事故によって、ハテテルとの間に恋が芽生えてしまいました。
このド変態哲学者(マルクス先生ホントすみません)と死ぬまで○○○するのを回避するため、碧との恋を本気で叶えていくことになるのでした……なお期限は3日(無茶)。


さて、妙な展開で碧との関係がいい感じになってきたかと思ったら、マルクスちゃんが異様に興奮。
なんとこのマルクス、ネトラレ属性持ちだったのだ……。でもこれ、マルクスだから「共有」に萌えるのだ、という設定の裏付けがあって、思わず「なるほど!」と膝を打ってしまいました。うむ、納得。納得できたけどメインヒロインがネトラレ好きってどういうことなの……。
とまあ、どこまでも変態の道を突き進むマルクスちゃんですが、なんだかんだでやっぱり可愛いからずるい。たとえミミズの魔法で股間から何かおぞましいものが出現してきても萌えられる。いやゴメン、私は無理でした。
ハテテルも結局変態ですしね。というか思春期の少年なんて大抵変態ですしね。お似合いカップルということでいいんじゃないでしょうか。碧も変わった秘密を抱えているせいかこの濃すぎる面々に妙になじんじゃっているし、いっそみんなで共有しちゃえばいいんじゃないかなと思います。はい。おめでとー。


イラストはあなぽんさん。表紙のマルクスちゃん、完全に発情してますわ……。
しかしこの口絵はアカン。モザイクがあってもアカンものはアカンのですぞ!


用語集がやたら面白いんだけど、「科学的理性」からは全力で逆方向にすっ飛んでる気がするぞ。