まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

はたらく魔王さま!6

はたらく魔王さま!6 (電撃文庫)

はたらく魔王さま!6 (電撃文庫)

ストーリー
2階がカフェ形態となり、ついに魔王のバイト先のファーストフード店がオープン。
張り切る魔王は、心機一転新たな資格に挑戦することに。
一方千穂は、テレパシーである概念送受を覚えたいと恵美たちに相談して……。



アニメも始まったので止まってしまっていたところからまた読みはじめました。
ド派手な作品ではないため無難という印象がつきまといがちですが、いざ読むとやっぱり面白いんですよね。
一方でここのところ、序盤の庶民生活コメディまっしぐらだった頃に比べてファンタジー分が強めになってきているような気がします。
悪魔や天使とのバトルとなると派手さは増しますし、それはそれで楽しいのですが、こうなってくると庶民パートが恋しくて物足りなく感じられてしまうのだから、読者ってやつは欲張りなもんだなあと自分で思います。


日常の最後の防衛ライン・ちーちゃんがいよいよ本格的にファンタジー側への一歩を踏み出しました。好きな男のためなら人を捨てることも辞さない千穂さんはヒロインの鑑。
というかエンテ・イスラの術ってこっちの人間にも使えるもんなんですね。なんて万能なホーリービタンβ……。
今までもそれなりに力を合わせてきた真奥と恵美ですが、ちーちゃんの特訓をきっかけに、さらにしっかりとつながりができてきたような。
あのサリエルまでが協力してきたのにはちょっと驚き。昔の敵が味方になる展開が大好きな私としてはほくほくでした。
恵美自身にも微妙な心境変化が出てきたことで、まだ意識的な共闘とまではいかないけれど、今後本当に魔王と勇者が手を取り合って何かをするようなことになっていくかもしれないと期待させてくれました。
そこで重要になってくるのはやっぱりちーちゃんですね。ファーファレルロへの啖呵は読んでいてスカッとしました。
真奥や恵美だけではできないことも、彼女がいればなんとかなってしまいそう。私の中で彼女はそんな最強キャラになりつつあります。


思わせぶりなひと言を残して続く。シリーズが始まったときは延々とこのまま日常を描き続けるんじゃないかと思ったものですが、なんだかんだでストーリーも結構進んできているのかもしれません。
とりあえずはいつも通り恵美のデレと漆原の活躍を楽しみにしつつ、次巻も早いうちに読みたいですね。


銭湯に行きたい。できればアラス・ラムスと一緒に行きたい。