まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ゴールデンタイム2 答えはYES

  • ストーリー

告白の結果ふられたものの、今までどおり友達として香子との大学生活を過ごす万里。
リンダのこともあって色々と思い悩む万里だが、一方の香子は妙にハイテンションの様子。
そのテンションのまま、おまけんでの阿波踊り練習に参加する香子だったが……。


とんでもない引きだった1巻から半年。待ちに待ちました!
大学生ならではとも言える、無様で情けなくて、でも楽しい恋模様が思う存分描かれています。
また、1巻には無かった本文中のモノクロイラストも今回は4枚ほど収録。これは嬉しい。


酒、酒、酒。飛び交うビール。繰り返される飲み会。
みんな情緒不安定に見えるのはあれですか、やっぱり酒のせいですか?
というかこの人たち、これだけ酒で大変な目に合っているのにどうして懲りないんでしょう。抑えるっていうことを知らないのかしら。
まあ大学生だし、酒も大事かもしれないけど、もっと落ち着いたらどうなのと思わないでもないです。


片思いの連鎖による複雑な人間関係がとても面白い。
香子に告白した万里、万里をふって柳澤にふられた香子、岡ちゃんを想う柳澤、そして本意がつかめないリンダ。
中でも特に魅力的なのはやはり香子です。
万里の告白を断るのだけれど、ダメな自分に優しく接してくれる万里の隣が心地良くて、ついつい甘えてしまう。
これじゃあ万里が期待してしまうのも仕方ない。罪な女ってやつ。
色々なものを吹っ切るために妙なテンションを出してみたり、無理に騒いでみたり、相変わらず残念ですけど、それがまたどうにも放っておけない可愛らしさと言いますか。
こうやって全部丸出しにできる女の子って素敵だと思うんですよね。


今回の万里はちょっと、あっさりしすぎていたような気がします。
たとえ片思いの相手が他の男を気にしても、頼られたらとことん付き合ってやれよ!
相手が自分の想いを知っていながら近くにいてくれるなんて、そんな大チャンス活かさなくてどうすんだよ!
もっともっと尽くして、意地でも振り向かせてみせろよ! それが恋ってもんだよ!
酔っていたとはいえ、これはさすがに格好悪い。こんなところで潔さを発揮しなくてもいいのに。
相手が香子で良かったね。恵まれてるなあ。


胸の痛む展開が連続しましたけど、その反動でラストシーンにはぐっとくるものが。
とりあえず一段落ついたところで、今度はリンダがどのように絡んでくるのかが気になるところですね。
少しは万里が成長してくれることに期待しつつ、次の巻も楽しみに待ちたいと思います。


岡ちゃんが黒く見えて仕方ないのは私だけですか……。