まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!

ストーリー
政治や経済、科学や医療といった分野で世界の頂点に立つ七人の超人高校生。
ある日飛行機事故に巻き込まれた彼らが目を覚ますと、そこは魔法や獣人の存在する異世界だった。
突然の事態に驚きつつも、命を助けてくれた村人たちに恩返しを始めるのだが……。



7人の各分野の天才が異世界へ飛ばされて、命の恩人の村人たちを守るため、その能力を駆使して大活躍するファンタジー。
メインキャラクターが7人いるということで、賑やかで楽しいお話でした。
今回のハイライトは、経済界の魔王と呼ばれた少年による商売の場面でしょうか。なかなかスカッとしますね。


政治家、実業家、マジシャン、剣豪、発明家、医者、ジャーナリスト。
なぜか異世界に飛んでしまった7人は、高校生でありながらそれぞれの分野で世界のトップをひた走る「超人高校生」です。
目を覚ました彼らを介抱してくれていたのは、獣人やエルフといったファンタジー世界の住人たち。
見慣れぬ世界で生き抜くため、そして、心優しくも貴族の横暴の煽りを受けて貧困にあえぐ村人たちを救うため、地球の知識や持てる技術を総動員する7人の働きっぷりが凄かったですね。
「あまり本気を出しすぎるとこの世界を壊してしまうから」、「気楽に行こう」とか、異世界に飛んだばかりにしちゃ、ちょっとカッコいい台詞じゃないですか……!


さて、7人の超人高校生の能力は、控えめに言っても異能のレベル。これは、もはや天才とかそういう次元ではないのでは……?
飛行機の残骸から原子力発電所を作って合金を精製したり、1人で行う突貫手術で命を落とした村人を救ったり、いやいや発明家とか医者ってそういうものじゃないだろ……と少し呆れて笑ってしまうくらい。
そんな中、まだ理解できるやり方で凄さを見せてくれたのが、天才実業家の勝人です。
大都市の商売を一手に牛耳る悪徳商会に対して、村から出た物品だけを元手に商売で圧勝してみせたのは爽快でしたね。まあ結局、彼も異能持ちなことに変わりはないんですけど。
一方で、政治家である主人公・司の天才をどのように見せていくのかというのは今後の課題ですね。そもそも天才政治家ってどんなもんなんだ。カリスマ的なことでしょうか?
ちょっと本気を出したことで、完全に貴族や帝国を敵に回してしまった7人と村人たち。ここから彼らがどのような快進撃を見せてくれるのか、楽しみなところです。


イラストはさくらねこさん。林檎ちゃんが超可愛いですね! キャラクターが多いので描かれる出番が少ないのが残念。
しかし一番インパクトがあるのはやっぱりリルルさんのおっぱいだった……。


お決まりのマヨネーズを表紙に持ってくる勇気。