まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ベン・トー10 恋する乙女が作るバレンタインデースペシャル弁当350円

ストーリー
白粉を標的としてスーパーに現れた狼『退魔師』。
白粉に悪い虫がついたと認識した白梅は、佐藤たちについてスーパーへと赴く。
しかし白梅をかばいながら戦った白粉は『退魔師』に打ち倒されてしまい……。



節分+バレンタインデーとふたつの大きなイベントを描いた豪華な巻でした。
個人的に好きなヒロインたちがたくさん出てきてくれてニヤニヤごちそうさまです。ぬふぅ。まったく佐藤が羨ましいね! こんなにも超弩級の変態なのにね!


前半は白粉&白梅のターン。白粉に付きまとう男の存在を知った白梅様、なんとスーパーでの戦いに参加。
しかし当然ながら腹の虫の加護を持つ狼たちには勝つことが出来ず、それどころか白粉の足を引っ張ってしまいます。
珍しくしょげ返ってしまい、佐藤に白粉のことを頼む白梅様がとても愛おしい。普段とはちょっと違う彼女の顔にドキドキさせられました。
槍水先輩も言ってましたが、涙を流す女の子のために立ち上がることのできる佐藤はやっぱりいい奴ですよね。その直前にやろうとしていたことは完全にド変態というか犯罪者そのものでしたけど。ポゥはないわ……。
あと白粉先生が安定の恐ろしさでした。邪悪なオーラを勘違いして受け止めちゃってる『退魔師』に噴く。
41ページのイラストの白粉とか、もう最高に格好良いんですけどね。このギャップがたまらないんだなあ。ヒロインとしてはどうかと思いますが、キャラクターとしては大好きです。


後半は佐藤が幸せ大爆発でした。いやもう、なんで佐藤がハイクラスチェリーボーイズに入ってるのかを知りたい。お前がリア充じゃなかったらリア充なんて存在しねえよ!
私が作中で好きなヒロインを3人上げるとするなら沢桔梗、白梅様、そして茉莉花ってところなんですが、変態さんったら見事にその全員からチョコレートをもらっていやがりまして、ほんとなんなんですかね! あああ!
しかし佐藤の梗への対応ったらまったくもって理解しがたい。トップギアアクセルベタ踏み最高じゃないですか……。むしろお前にピッタリだと思うよ。毒をもって毒を制すみたいな感じで。
しかしそんな佐藤の毒をなぜか一身に引き受けてしまうのは、我らが天使・茉莉花。雪山といい今回といい、なぜだか佐藤といちばん直接的な接触が多いのはこの小学五年生なんですよね。なんというかもう捕まれ。捕まってしまえ。
純真無垢で無防備なくせに妙に色っぽくて積極的だから始末に負えません。どう考えても最強でした。これは仙義姉さんエンドまであるな……。
佐藤以外のところでも恋の花が咲いていたのは良かったですね。やっぱり梗は素敵な姉です。


上で書いた他にも、著莪はもちろん、ウルフヘアや二階堂といったヒロインたちが活躍していて本当に盛りだくさんな1冊でした。え、二階堂はヒロインですよね?
それにしても、最後の槍水先輩のくだりはかなり予想外。いよいよ物語も佳境ということなのでしょうか。
次が最終巻とかではないということですが、作中ではちょうど年度末でもありますし、何かにひと区切りがつくタイミングなのかもしれません。ますますの盛り上がりに期待。


コヨリ屋開店はよ。