まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

まよチキ!9

まよチキ!9 (MF文庫J)

まよチキ!9 (MF文庫J)

  • ストーリー

涼月家を出て、マサムネのマンションに居候することになった坂町兄妹。
どこか家族のように温かな生活は、隣の部屋に奏とスバルが引っ越してきたことで終わりを迎える。
さらに、ジローがマサムネと同棲していることが全校生徒にバレてしまい……。


物語は二転三転、あのキャラもこのキャラも大暴走。
前巻ラストの告白の影響もあり、あちこちで一気に恋愛方面が進展してきました。
ラブに重点が置かれているせいでしょうか。コメディの方が物足りなかったような気もします。


マサムネ宅での同棲生活。ああ羨ましい。
女の子に告白しておいて、そのあとすぐに別の女の子と同棲を始めるジローには呆れを通り越して称賛をおくりたい気分です。
しかしなあ。せっかくこんなおいしいイベントがあるのに、初めの一ヶ月を全部飛ばしてしまうのはもったいないなと思いました。
紅羽がいるとはいえ、女の子の家に泊まるんですよ。最初のドキドキとか赤面全開のあれこれとか、そういうのを期待していたんですが、既に普通の家族みたいに接してしまっていて拍子抜けです。
それにしても、ペットの次は家庭菜園扱いですか。ジローもジローで不憫な……。


ジローとマサムネ、奏とスバルのダブルカップルへ。なんですかこの歪すぎる状況は。
毎度、もう本当に、毎度毎度のことですが、奏の考える事はわけがわからない。
まあマサムネ派の私としては嬉しいっちゃ嬉しいのですが、どう考えてもこのあとからスバルもしくは奏の反撃があるんでしょうし、マサムネがただのかませ犬になってしまうんじゃないかと心配でなりません。
ジローとスバルは実にじれったいですね。あんなことがあった以上、ジローの方は仕方ないにしても、スバルは明らかにジローに対して思うところがあるでしょう。
とにかくみんな不器用なんです。ひとつづつ片付けていければ良かったのに、スバル、奏、マサムネと、3人それぞれが問題を抱えてしまっているからこんなことになってしまっているのであって。
どれも解決しないうちに、うやむやのまま終わってしまったから、ううん、ごちゃごちゃしてるなあ。


しっくりこない展開や会話が多くてだいぶ消化不良気味。
でもマサムネは可愛かった。それだけは確かですね。
やっと動いてくれてほっとしているのですが、よりによってスバルの前でそんな、行動に移さなくてもいいでしょうに……。
これを目にしたスバルが次にどう出てくるのか楽しみなところです。
あとは奏ですね。奏の真意がどこにあるのか、そろそろ明かされてもいい頃合いだと思います。
ジローはもうちょっと頑張れ。


個人的には、まさかの大逆転・百合エンドでも全然構いません。はい。