まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

まよチキ!7

まよチキ!7 (MF文庫J)

まよチキ!7 (MF文庫J)

  • ストーリー

落雷で家が火事になってしまい、涼月家に住み込みで働くことになったジローと紅羽。
ところがジローに割り当てられたのは、庭の片隅に建てられたテントと犬のキグルミだった。
さらに、同僚であるお嬢様偏愛のヤンデレメイドからはやたらと敵視されているらしく……。


毎度の通り会話のテンポが良かったです。流れるように読めますね。
ただ、読みやすいせいでもあるんでしょうか、どうしてもあっさりしすぎているようなイメージが。
そこそこ大きな事件が起こっているはずなんだけどなあ。なんでだろう。
ストーリーが薄味の分、個性的なキャラが毎回のように登場してきますけど、今回の眼帯ヤンデレメイドまで来て、いい加減限界かなと思います。
まあ眼帯はいいとしても、チェーンソーはちょっとやりすぎでは。キャラ付けのためとはいえ流石に不自然。
でも静かな狂気を秘めたお姉さんメイドっていうのはいいですね。イラストの効果もあっておいしいキャラでした。ガーターベルト


3枚のピンナップがそれぞれ見事に違うヒロインとのイベントシーンで、もうなんなのジローのリア充っぷり。
自分では女性恐怖症だから云々って言ってるけれど、絶対この状況を楽しんでるよね! そうなんでしょ!?
恐怖症なんてただの言い訳でしかないんですよ。もう認めてしまえよ。
キグルミを着せられてリアル犬扱いとか最高じゃないですか。むしろむせび泣いて喜ぶべき。
犬ジローのイラストがなかったのは残念です。


今回のヒロイン争奪戦はスバルと奏の一騎打ち、おまけでマサムネ、といった風でしょうか。
個人的には、あの朴念仁・ジローに攻めさせたスバルに一本あげたいところ。
天然とはいえ、あれは確実に誘ってましたね。間違いありません。乙女の本能ってやつです。
いきなりあんな手に打って出るジローはどうなんだという意見もあるけれど、いや、チキンにしてはよくやってくれたよ。
ヤミ月さんはヤミ月さんでエロチックに頑張ってたんですけどね。まあ、彼女にはまた別の目的があったようだから、どっちが勝ったとは言えませんが。
マサムネは地味に可愛かったです。地味だったけど。


うだうだとやっていたラブにようやく進展があった、のかな。
読者としては「今さら何を」って感じですけど、お話的には大きな前進だと言えましょう。
ナクルの時みたいに軽く流してしまうってことはまずないだろうし。
あとは、ここにどうスバルやマサムネが絡んでくるかが楽しみですね。


それにしても、紅羽は意外と恋の機微に敏感だったのね。
いや、周りが鈍感すぎるだけか。そっちか。