まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

竜は神代の導標となるか3

ストーリー
ヴェーチェル領を掌握し、領主にまで上り詰めたカイ。
そんなヴェーチェル同盟に対して、東部一の勢力を誇る領督クロンダイク家が宣戦布告。
猛将バネッサ率いる精鋭たちが、アジール領の要害・バルバラ関門へと迫る……。



遂に領主にまでなったカイが、いよいよ中央へ向けて進発……というところで、巨大な壁が立ちはだかる第3弾。
騎士竜だけでは勝てない猛将を相手に苦戦する同盟にはやきもきしましたが、そこで颯爽と現れたパパさんが格好良かったです!
主人公以上に、敵味方問わずサブキャラ陣に魅力があっていいんですよね。


カイがヴェーチェル領主となり、いよいよ順風満帆なヴェーチェル同盟に、いよいよ大領主が宣戦布告。
今までは騎士竜の性能で勝ってきたようなものですが、それだけでは決して勝てない相手がようやく出てきましたね。
わりと猪突猛進なカイを罠にかけて、あっさりと勝利する猛将・バネッサ。鉄騎竜だけに頼るのではなく、兵の運用で勝つ戦ぶりは、敵ながらあっぱれでした。
まあ、別にカイが悪いわけでもないんですけどね……。ブラウン家にちょっと残念な人がいただけでね……。


最大の戦力を奪われ、関門も落とされて、本格的に危機の迫る中、まさかの活躍を見せてくれたのはカイの父・ヒューゴです。
当主の座を息子に譲ったヒューゴですが、ここにきてこんな有能さを発揮してくれるとは思いませんでした。エレナの窮地を救ったジェイドといい、バネッサと一騎打ちを繰り広げるアンドリューといい、おっさん達が元気で何よりというもの。
前巻の敵であり、新たに仲間になったシギル家の騎士・メリダも素敵でした。カナとダブルエースを張る戦いぶりが格好良い!  かつての敵が頼りになる味方として戦ってくれる、こんな力強いことはありません。ちょっと控えめながらも健気で、応援したくなりますね。
なんとか均衡を取り戻した同盟軍ですが、未だクロンダイク家は健在。ここを乗り越えても、ウェイン・グローザまではまだまだ……。
将来敵に回るであろう鋼鉄王も怒涛の勢いで暴れまわっていますし、先の道のりを考えると気が遠くなりそうですが、どこまで彼らがやってくれるのか楽しみですね。


新キャラの姫君・パララちゃん(7歳)が一気に一番のお気に入りキャラへ……!