まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

結局、ニンジャとドラゴンはどっちが強いの?

ストーリー
魔法を操る竜人が現れたことで滅亡寸前にまで追いやられた大陸の人類。
そんな大陸のある村を守る剣聖女・メルシオーネは、ある日ヒノモトから来た“シノビ”サビトと出会う。
常識外れの剣の技量と魔法にしか見えない奇妙な術を操り、強力な亜人の群れを容易く蹴散らしたその腕を見込んで、メルは彼を村へ招くが……。



ドラゴンにゴブリンにオークに女騎士……西洋ファンタジーの世界にひょっこりと現れたニンジャが敵をなぎ払う痛快アクションファンタジー。
うわニンジャつよい。思いっきり剣と魔法の世界にいきなり飛び込んできたニンジャですが、意外と違和感なく溶け込んでいて逆に面白かったです。
女騎士・メルとのやりとりがニヤニヤできてよかったですね。魅力的なヒロインでした。


誰も知らない東の国ヒノモトからやってきたニンジャ・サビトと、旅をしながら亜人と戦う女騎士・メル。
同じよそ者でありながら、村を守るために一緒に戦うふたりの姿が熱かったですね。もっともサビトは村のためというよりも、「主君」となったメルのために戦っているわけですが。
とはいえ、本気で村を守ろうとしていることはふたりとも同じ。でももう村に溶け込んでいるメルとそうでないサビトでは村の人達の対応がまるで違って、影ではめちゃくちゃ頑張っているのになかなか認めてもらえないサビトの姿に、少し胸が痛みました。
まあ本人はまるで気にしていないわけですが、そりゃメルは気にするよね。ちょっとおせっかいすぎるような気もしましたけど。


メルは自身の持っている能力と生い立ちがちょっと特殊で、そしてその設定が、彼女をぐっと魅力あるヒロインに仕立てあげていました。まさか1巻からこうなるとは、ちょっと予想外でしたね。まあしょっぱなから小さい家に同棲しちゃうあたり、もともと無防備な女の子でしたが……。
今回の件で一気に絆を深めたふたり。そして敵である竜人はまだたくさん残っています。このふたりが、次はどんな村へ赴いて、どんな戦いを見せてくれるのか。そしてどんな風に距離を縮めていくのか、楽しみで仕方ありません。
チラチラと登場してきたライバルキャラの活躍も気になりますね! 続きが待ち遠しいです。


イラストはそりむらようじさん。女騎士だ! エロ甲冑だ! これがロマンだ!
ドラゴンも見開きで格好良く描かれていて嬉しいですね。今後もこういう感じでぜひお願いしたいところ。


団長、アンタいい奴だったよ。