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ライトノベルの感想

『西野 ~学内カースト最下位にして異能世界最強の少年~5』感想

西野 ~学内カースト最下位にして異能世界最強の少年~ 5 (MF文庫J)

ストーリー
学園カーストの中間層、冴えない顔の高校生・西野五郷は界隈随一の能力者である。海外での仕事を終えた彼は、どうにか無事に元の学生生活に戻ることに成功するが、その頭の中は相変わらずな青春一色。異性からモテるため、今度はブレイクダンス同好会に入部を決める。しかし、当の同好会はとある事情により離散、今まさに廃部の憂き目に晒されていた。まさか放ってはおけないと、西野は同好会の危地を救うために協力を決める。時を同じくしてローズを追いかけ日本にやって来たガブリエラが学校に転入学。いつもの面々に彼女を加えてブレイクダンス同好会として活動することに。舞台を再び学校に移して、部活動編、開幕。

波乱に満ちた旅行を終え、次にフツメンが挑むのは部活動! しかしそこで選ぶのがよりにもよってブレイクダンス同好会というんだから、相変わらず西野の頭の中身は予想を遥かに超えてくるな……。
ローズ、竹内君、そして転入してきたガブリエラという毎度のメンツはおいといて、西野に対してまっとうに接してくれる後輩ができたというのが新鮮でした。
クラスメイト・リサちゃんとの謎の繋がりもできて、なんだかんだで学園生活を謳歌しつつある、のか……?


任務中に受けた傷が元で、ローズに対して大きな借りができた西野。しめしめとばかりに弱みに付け込んでいくヤンデレ
なんだかんだでローズの西野攻略は着々と進んでいる……ようでいて、西野の方は相変わらず全くその気を見せず。外堀ばっかり埋めていっても、肝心のところがまったく攻められていないんだよなあ……(笑)。
せっかく二人で部活動をと思って狙いの語学部を勧めてみても、独断でブレイクダンス同好会に入られてしまったり。なぜそのチョイスなんだ西野よ。どこまでもマイペースを征く男である。


しかしながら。トラブルで廃部の危機に晒された同好会のためにメンツを集めたり、学校に承認してもらうためにイベント出演を目指して練習したりと、やってることだけ見ればしっかり青春学園ドラマしてるんですわ。なのにどうしてこんなに色物に見えるんだろうね! メンバーが全員色物だからね!
その中で登場してきた新キャラ・向坂。学校の一般生徒でありながら西野と普通に接してくれる人物ってかなりレアなのでは? 青春のためにこれまで色々と(的外れの)努力をしてきた西野だけれど、こういう後輩ができたということは彼にとって大きな一歩ですね。
ほんとは、同学年で普通の友人なんかができるとまた違う世界が見えてくるんじゃないかなとも思うのですが……今の西野の状況だとやっぱり厳しいでしょうか。
リサちゃんとの間に生まれた謎の関係が、思わぬ化学反応を引き起こしてくれたりとか……? ともあれ、次巻も楽しみです。


松浦さんの自爆特攻怖すぎでしょ……。