まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

妹さえいればいい。4

ストーリー
『妹のすべて』のアニメ化が決定し、さらにはコミック化も決まり絶好調の羽鳥伊月。
しかし満場一致でコミカライズ担当に選ばれたマンガ家・三国山蚕は、伊月とは相容れない性癖を持つ人物だった。
全裸と下着、妹愛に満ちた両者の譲れない戦いが幕を開ける……。



遂に伊月がアニメ化(予定)作家、そしてコミカライズ作家に!
これだけだと順風満帆に見えるけれど、世知辛い裏のゴタゴタ話がもれなく付いてくるあたりに、ラノベ作家業界の闇を感じる……。
あと、TRPGは毎度のこととはいえ、今回はぼーなすとらっくも各方面に喧嘩を売りすぎていていい加減胸が痛くなってきました。もうやめろ、やめてくれ……!


レーベル内でのゴタゴタの結果とはいえ、伊月のもとに降ってわいたアニメ化話。
那由多と京と千尋と土岐、そして一足先にアニメ化作家(悲哀)となった春斗を交えておめでとうパーティーを開くわけですが、今までとはちょっと違う伊月と那由多のやりとりにニヤニヤ。
いやー、ここまで来たらもう那由多エンドまっしぐらでいいと思うんですけど、どうなんですかね。あまりに順当すぎて、とんでもない波乱が巻き起こりそうで怖い……でも那由多がとにかくエロ可愛いから応援するよ! 超応援するよ!
アニメ化に先駆けて開始するコミカライズでは、妹好きの小説家(全裸派)と妹好きのマンガ家(下着派)の仁義なき戦いが。
伊月もなかなかのもんですけど、この蚕さんも凄いですね! というかさすがにキャラ濃すぎるんじゃないですかね!
ものすっごくアホらしい戦いではありましたが、この萌えへの飽くなき情熱がきっといい創作物を生むのです……そうに違いない。尊敬しちゃうぜ(棒)。


TRPGはいつものようにひどい展開になりましたが、それを超えたひどさだったのが限定版のドラマCD脚本を小説化した「ぼーなすとらっく ラノベ作家の人生」。
ラノベ作家の人生」なるすごろく形式ボードゲームをみんなで遊ぶものなんですけど、これがなんというか、ラノベ業界の闇をここぞとばかりに凝縮した内容で読んでいてめっちゃ辛い……。読者でもこうなんだから、本当のラノベ作家が読んだら死んだ魚の目になること必至ですよこれは……。
まあ、作家ものなんで、こういうネタを持ってくるのはいいんですけどね。面白いし。でも踏み越えちゃいけないラインってあると思うんです! 今回はだいぶギリギリだったかなあ……。一部笑えないギャグもあったしなあ……。
とまあ、作者の内なる叫びが延々響いてくるような内容ではありましたが(笑)、とても平坂先生らしいと思える短編でもあったので、今後もこの調子で業界をズバズバと切り開いて……まあ適度に楽しいレベルで……やってくれればいいかなと思います。
次巻ではいよいよアニメ化かな? 千尋関係のフラグがどんどん危うい感じになってきていますが、どんな展開を迎えるのか次も楽しみでなりません。


パンツリボン作らなきゃ(使命感)。