まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

精霊使いの剣舞5 魔王殺しの聖剣

ストーリー
エストの戻らないままやってきた<精霊剣舞祭>本戦。
失意に沈むカミトだが、クレアたちの協力のもと、少しずつエストの過去に触れてゆく。
そこでカミトが見たものは、はるか昔の、伝説の聖剣と、ひとりの少女の物語だった……。



前回がずいぶんなところで続いてくれたので、やきもきしながら待ってました。
ようやくエストのターンです。そう、待っていたのはこれだよこれ!
個人的にはクレアが好きなのだけれど、やっぱりエストがいないと物足りないですよね。
エストのいない毎日でも、カミトさんは相変わらずモテオーラ全開でした。落ち込んでいるぶん、余計にちやほやされていたような気がします。
この作品のヒロイン陣、基本みんな気は強いけれど、その実尽くすタイプなんですよね。
女の子をエロい格好で侍らせておいて心は別の女の子の元に、とかなんだよそれ。イケメンは違いますね。
それでいて平然と「可愛いと思うぞ」とか言っちゃうから、もう……。そんな意味ありげな台詞をぽんぽん吐くんじゃありません。


遂に開幕する精霊剣舞祭。サバイバルゲームですか。わくわくしますね。
エストがいなくてもなんだかんだで戦えるカミトさんですが、強大な相手を前にして一気に窮地へ。
かつての相棒・レスティアと、眠りにつく今の相棒・エストの間で揺れ動くのかと思いきや、カミトの決断は意外なほどあっさりしていました。
まっすぐで明快なところは、カミトの長所だと思います。こういう人間だからこそ、初めに出逢ったときも、エストが心を開いたのかもしれませんね。
自分の悲しい過去に囚われたエスト。しかし、カミトの強い意志に導かれて、彼女は再び姿を現します。
カミトのことが大切だからこそ、閉じこもってしまっていたエスト。カミトに誘われたとはいえ、吹っ切れたとはとても思えないのですが……。まあ、出てきてくれたのでよしとしましょうか。
覚醒したエストさんが圧倒的すぎて思わず噴きました。これでまだ十分の一なのかよ!
彼女の本当の力というものを、いつか見てみたいものです。


まだまだ剣舞祭は始まったばかりで、周りには強敵だらけ。
エストが復活したとはいえ、戦力には不安が残るチーム・スカーレットが、どのように戦いを切り抜けていくのか、これからも楽しみ。
気になるのはやっぱりレスティアですね。エストもいいけれど、レスティアを使いこなすカミトも一度見てみたいなあ。
ああ、新キャラのミレーユとレイハ様がどちらも非常に好みだったので、ふたりの再登場にも期待しています。


外伝でアレイシアさんのお話とかカミトの過去話とかどうですか。