まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

深山さんちのべルテイン2

深山さんちのベルテイン 2 (GA文庫)

深山さんちのベルテイン 2 (GA文庫)

  • ストーリー

季節は夏、海水浴へとやってきたべルテインと琥太郎たち。
みんなで海辺ではしゃいでいたところ、なんと琥太郎が初めてナンパされてしまう。
自分が女の子だと認められたことで、喜ぶ琥太郎だったが……。


まったり日常ショートストーリー集の第2弾。
気楽に読めることは確かだけれど、意外に考えさせられるところもあって、結構時間がかかってしまいました。
とりあえず、毎度ながらベルさんの口調が可愛らしいであります、可愛らしいであります。


やっぱり琥太郎が好きになれないんですよねえ。
まあ、女の子でいたいというのは別に構わないんですけど、この頭の固さがどうしても鼻について。
何より理々が可哀想で可哀想で。恋が上手くいくかどうか以前の問題だもんなあ。
最後の砦となって、必死で琥太郎は男だとひとり言い張り続けている理々は、なんとも健気で、応援したくなってくる。
そうやって理々の立場に立ってみると、やっぱり琥太郎には腹が立って仕方ないんです。
男からナンパされて得意げになっている琥太郎には、正直かなりイライラしました。
もう攻略の未来が見えないほどに難易度の高い恋ですけど、それでも絶対諦めずに戦い続ける理々は素敵だと思います。
ツインテールの由来にはぐっとくるものがありました。頑張れ女の子。


今回はキャストアウェイ後のベルさんや、琥太郎、理々、耕平それぞれの母親など、保護者たちが表立っていましたね。
琥太郎たち3人全員の成長を、優しく見守って包み込む愛情を感じます。
理々のお母さんと耕平のお母さんが琥太郎を自分の子供のように扱っていたのは印象的でした。
遠くにいる琥太郎のお母さんもきっと、理々や耕平のことを自分の子供のように思っているんだろうなあ。
親友3人が大人になって、それぞれ結婚して、子供ができて、子供たちも一緒に育っていって。
お母さんたちのことを考えると、なんとなくですが、琥太郎たちの将来が見えてくるような気もします。


EX FILEはなぜか学校の先生の過去話でした。
うーん。綺麗なお話だったかもしれないけれど、ちょっと唐突すぎてついて行けなかったかも。
序章と銘打っていたので、もしかしたら今後続きが描かれるのかもしれませんけど。
次の巻でも、理々の頑張りやベルさんの可愛らしさ、順調にメインヒロインになりつつある不良の先輩など、色々楽しみですね。
少しだけ登場して思わせぶりな台詞を残していったシアお姉ちゃんにも注目。


まさかの混沌と炎の登場時にはテンションMAXになりました。
耕平のお母さんの副業は、やっぱりアレなんだろうな。