まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

自分の子供にキャラの名前を付けたいっていう人

わりといますよね。
私も時々、「子供ができたらラノベのキャラの名前付けるんでしょ?」と言われることがあります。
まあ芸能人の名前をもらう親もいることですし、子供の名前を付けるのは(子供にとっては時に不運なことに)親が持つ権利でありますから、よっぽど変わった名前でなければ、子供にラノベや漫画のキャラの名前を付けるのもありではないかと思います。
ただ私は、自分の子供にはそのような名前の付け方をしたくありません。
むしろ、自分が好きな作品のキャラ名は意識して避けようとさえ思っています。
もちろん、子供の名前は、真剣に子供のことを考えて自分で考えたい、というのもありますが、それ以外にも少々理由がありまして。


たとえば私に娘ができて、大好きなラノベのキャラから名前をもらい、「ハルヒ」と名付けたとします。
2年後、今度は息子が生まれ、同じくキャラから名前をもらい、「才人」と名付けます。
それから年月が経ち、息子が私の本棚から「涼宮ハルヒの憂鬱」を見つけ、手に取ってみたとしましょう。
キョンの語り口にのめり込み、先の読めないストーリーにドキドキして、彼は一気にこの作品が好きになりました。
さて、ここで彼は、ヒロインである涼宮ハルヒのことをどう思うでしょうか。
たとえハルヒのキャラクターが好きになったとしても、姉のことが頭にちらついて、素直に「ハルヒ可愛い!」「ハルヒ萌え!」とは思えないのではないでしょうか。
少なくとも、口に出して言うことに多少なりとも抵抗を感じるだろうということが想像できます。
娘が「ゼロの使い魔」を読んでも同じです。弟とは別だと分かっていても、平賀才人の魅力を素直に受け取ることは難しくなるでしょう。
私にも妹がいて、わりと漫画などで同名のキャラを見かけるのですが、どうしてもその漫画を読むときは、妹のことが脳裏に浮かびます。
そのキャラが好きでも、どこかで胸につっかえてしまう。
自分の子供がハルヒゼロ使を読むときは、余計な邪魔を入れずに、私以上に存分に楽しんでほしいと思うのです。
もちろん息子や娘はそんなことを気にしないかもしれませんけど、気にしてしまう可能性がある以上、できるだけその可能性は消しておきたい。


こんな風に考えて、自分の子供には絶対にキャラの名前を付けないぞと、私は心に誓ったのでした。
ちなみに誓ったのは中学生の頃ですが……ふと落ち着いてみると何この人、痛たたたた。彼女ができたことさえないのに自分の子供のこととか考えちゃってる。我ながらひどい妄想癖だと言わざるを得ない。


うだうだと書いてきましたが、子供とかの前にそもそも結婚できるのかっていうのは、また別の話。
もし運良く子供ができたとして、本当に自分の子供にラノベを読ませたいのかっていうのも、また別の話。