まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

撃路崎真咲の密室プレイ

撃路崎真咲(うつろさきまさき)の密室プレイ (電撃文庫)

撃路崎真咲(うつろさきまさき)の密室プレイ (電撃文庫)

  • ストーリー

斬ヶ宮臣哉が目を覚ますと、世界は真っ暗闇だった。
どうやら何者かに誘拐され、監禁・拘束されているようだ。
焦る臣哉の前に現れたのは、臣哉と同じ学校の先輩の少女・撃路崎真咲だった……。


表紙とタイトル、あらすじに惹かれて衝動買いしました。
なかなか刺激的なあらすじだったので色々と期待していたのですが、正直「密室」要素があんまりなかったような気が。
閉じられた空間といえばそうなんですけど、「密室」っていう字面から受けるイメージとはだいぶずれがありますね。
タイトルとあらすじに釣られた形ですが、ラブコメとしては十分面白かったと思います。
文体がまた特徴的で、言い回しがいちいち周りくどかったり分かりにくかったりしてテンポがなかなかつかみづらい。
それと、こだわりなのでしょうか、地の文が全部一行以内に収められていて改行がない。
初めのうちはなかなかテンポがつかみにくかったです。慣れてしまえば普通に笑えるんですが。


真咲は可愛いですね。
妙に不器用なところとか、盛大な勘違いっぷりとか、丁寧語とか(重要)。
大きな敵に挑み続ける姿勢、一生懸命に頑張る姿も魅力的。
どんな方向であれ、頑張る女の子はやっぱりいいものです。応援したくなります。
落ち着いて考えてみれば誘拐犯なんですけどね! 可愛いって凄いね!


大きな敵というのが臣哉の姉である殴社橋瞠子。
「うつろさき・まさき」だの「きりがみや・おみや」だの「おうじゃばし・みはし」だの、よくもまあこれだけ読みにくい名前を揃えたものですね。地味に韻を踏んでるし。
瞠子は超優秀な姉ということになっていますが、ぶっ飛びすぎていてよく分からない……。
いわゆるチートキャラというやつでしょうか。とにかく尋常ではない人物のようです。
流石にありえないキャラだとは思いますが、基本的には真咲と臣哉だけで話が進むせいでしょうか。まだ許せる。
直接話に絡んできたら全部ぶち壊してしまいそうで怖いです。
地味に臣哉の能力も異常レベルだったりするんですけどね。なんなんだこの姉弟


恋の鞘当てもいいものですが、2人っきりのラブコメは安心できていいですね。
協力関係から恋へと発展していく様子にニヤニヤします。
続きがとても気になるんですけど、あとがきを見るにあまり期待できないのかも。出てくれるといいなあ。


イラストは松竜さん。真咲の表情が素晴らしかったです。
可愛い女の子の頬染め。たまりません。