まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

生徒会の九重 碧陽学園生徒会議事録9

  • ストーリー

枯野とともに飛行機で帰ってきた杉崎だが、学園まではまだ距離がある。
卒業式まであまり時間が残されていない中で、解決案を出したのはなんと会長だった。
杉崎のもとに助けに現れた人物とは……?


本編完結編である10巻が目前に迫り、いよいよシリアス分が増してきました。
相変わらずこの作品のシリアスはどうも説教臭くて苦手です。
ギャグとシリアスの温度差がありすぎるのもちょっとなあ。
まあそれもメンバーの過去話とか卒業への布石とかなので、いつかの企業編に比べればずっとまともなんですけど。
中でも会長の過去話はオチも含めてなかなかいいものだったと思います。
まさかあんなところに伏線があろうとは。


もちろん、作品の要であるギャグもたっぷり。
一度ハマると笑いから抜け出せなくなって苦しくなります。
軽妙なテンポに乗っかってしまうとどこまでも笑えてしまうから怖いですね。
危ない成分か何か入ってるんじゃないかな。中毒性のある何かが。


恋愛面ではまた凄いことになっています。
というか杉崎がメンバーを本当にここまで落とし切るなんて、1巻当時に誰が予想していたでしょうか。
深夏なんてデレ期を自称しはじめてますけど。一体何が起こっているんだろう。
知弦さんは半分落ちているようなもんだし、リリシアさんもいつの間にか。
残されているのは会長くらいでしょうか。既に風前の灯火っぽい気がしてなりませんが。
ああ、真冬ちゃんですか。
あの子は全部持って行きやがりましたよ……。可愛すぎるなちくしょう。


今回の表紙はおかしい。この溢れ出す甘いエロさはなんなんですか。
狗神煌さんは読者を全員昇天させる気なんだ、そうに違いない。