まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

落ちてきた龍王と滅びゆく魔女の国VII

ストーリー
レンスールの街での五会頭との会談を終え、ついに“魔女の国”を建国したナーガたち。
やるべき事が山積みの中、旧教会がカサンドラ王国を異端として討伐するという報せが届く。
早くも訪れた“魔女の国”の存亡の危機を前に、ナーガはカサンドラ王国との同盟を提案する……。



魔女の国が人間の国と一緒にやっていくためのあれこれを整えつつあるなか勃発する、神の旅団の第二陣との一大決戦!
人間の国と協力しての最凶の旅団との戦いは今までにも増して大規模なもので興奮しました。
しかし、いつまでも万事快調というわけにいかないということは分かっていたつもりですが……得たものも大きく、同時に失ったものも大きな戦いになりましたね。


魔女と人の共生を目標にしてきたナーガ。遂に魔女たちは、人間たちと交渉をするまでに至りました。暗い森の奥で討伐されるのを待つだけだった頃に比べると、格段の進歩です。
人数も限られる中、手分けして魔女の国建国のためにみんなで働く魔女たちの姿に、自然と胸が熱くなってきますね。
新メンバーも加入してきて、さらに人数が増えました。もう巻頭のメンバー紹介があっても追いつかないし、そろそろ公式Wikiが必要なレベル。
そんな魔女たちの中でも、ダントツで可愛いのはやっぱりレラ! 今回も彼女のデレが加速していて、ヤキモチなんかも妬くようになっていて最高でした。早く自分の気持ちが恋だと知ってほしい。そして愛の深みに溺れてほしい。
まあ愛はともかく、彼女は能力的にも非常に有能な人物ですから、今後もナーガの右腕として活躍してもらいたいところです。


「最強」のジュエルジュードをなんとか倒したばかりだというのに、今度は「最凶」のグリスタンが襲来。
今までにない規模の軍団が相手ですが、今回はこちらも人間の国と同盟を組んでいるという点でこれまでとは大きな違いが。
もちろんカサンドラ王国としては苦肉の策といったところでしょうけれども、初めて魔女と人が組んだ戦いとして、きっかけとなることは間違いありません。
ナーガの策と魔女たちの活躍により、順調に守り、攻める同盟軍。でも、あまりに順調すぎて一抹の不安が……そして、ああ、やはりフラグは折れず。
ユウキはとても頼りになる魔女ですが、とても弱点の多い女の子でもありました。そんな彼女が、この戦いの結末からどうやって立ち直り、どのように成長していくのか。見守っていきたいですね。


なんだかんだでお前のことは好きだったよ。