まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

落ちてきた龍王と滅びゆく魔女の国Ⅳ

ストーリー
再び砦奪回部隊を退けたナーガたちは、カサンドラ王国の内情を探るために潜入調査に乗り出す。
旅芸人の一座を装い、レンスールの街で踊り子の興行を始める一行。
ほどなく、他国連合の魔女討伐軍の噂がナーガたちの耳に入り……。



これまで戦に次ぐ戦でお話が進んできましたが、今回は敵情視察などもあり、ちょっと違った展開が見られました。思わぬ強敵も現れて、ますます物語が加速してきたように思います。
踊り子たちのおかげでいつにも増して肌色分が多かったですね。いや、いつもこんなもんだったっけ? とりあえず、なんだ、その股のあたりの装飾は痛くないのかな?


相変わらずキャラクターが多くて目がチカチカするけれど、読んでいると自然に頭に入ってくるから不思議なもの。やっぱり魔法とセットなのが大きいのかな。
新しい魔女や魔法が出てくるたびに、この子はどんな風に活躍してくれるんだろうと楽しみになりますね。
今回わりと目立っていたのはケイでしょうか。キャラ紹介に「ムードメーカー」と書いてあるだけはあって、いじられキャラとして雰囲気を明るくしてくれました。
初めてまともに登場した(たぶん)アルルカンも、ケイと同じように楽しいキャラでしたね。こういった賑やかし要員はいるだけで場がパッとするので貴重な存在です。
可愛らしいところを見せてくれたのはアイス、イクシーヌ、レラあたり。魔女たちは全体的にナーガに好意を持っていますが、恋愛感情と呼べるほどまで行っているのはまだほとんどいないように思います。だからこそこういうちょっとしたイベントでもグッときてしまうわけですが。
中でもレラはやっぱり特別ですよね。ほとんど群像劇のようなこの作品の中でも、ひとりだけ飛び抜けてナーガの隣が似合うキャラではないでしょうか。個人的にはこのまま突き進んでくれると嬉しいのですけど。
対抗馬のハリガンやユウキですが、今回はあまり出番がありませんでした。特にハリガンはすっかりヴィータに出番を奪われているような気がします。まあぶっちゃけヴィータの方がキャラが立ってるから……なんとか頑張っていただきたいところ。


魔女側には魔女側の都合があり、王国側にも王国側の都合があり。
単純な魔女vs人間という構図からは、お話はだんだん離れてきたように思います。
元々ナーガの目標は魔女の国を作ることで、そのためには人間の協力も欠かせないわけですから、これからどうやって人間たちを仲間に入れていくのかが焦点となってきそうですね。
しかし、目下の問題は八八旅団。ジュエルジュードさん、ちょっと強すぎませんか。
ナーガをもってしても苦戦する相手に対し、今度はどんな手に打って出るのか大いに楽しみですね。続きが待ち遠しい。


カラー口絵、1-2枚目と3枚目のギャップが激しすぎて思わず噴いてしまいました。