まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

落ちてきた龍王と滅びゆく魔女の国IX

ストーリー
エネビア高地での圧倒的勝利を経て、ナーガたちはエゥラニア攻略戦の最終局面を迎えていた。
ハリガン、アイス、ノノエル率いる攻城部隊と、特殊な攻撃車によって、戦況を優位に進めるナーガ。
一方海側・エゥラニア沖海戦では、ユウキ、エスピエーネ、ハンネゥイが、海賊ジュダンドット一味を相手に一騎当千の活躍を見せていた……。



エゥラニア攻略戦に決着。魔女たちと人間の混合軍での攻城戦、そして海戦ということで、いよいよ本格的な戦記ものらしくなってきました。
多少の人数差や、多少の防備の差を簡単にひっくり返す魔女たちの無双っぷりが気持ちいいですね!
特にたった3人で敵海軍をほぼ無力化してみせたハンネゥイたちの活躍には胸が踊りました。


ハンネゥイの街を守る城壁を攻略するためにナーガが取った作戦は、攻撃車に魔女を乗せて力でぶっ壊す! というもの。うむ、単純明快で善き哉。
髪の毛を操って城壁に突き刺していくハリガン、水を操って城壁を脆くしていくノノエルあたりは、まだ魔女らしいけれど……。爽快なのはなんといってもアイスさんですね! 鉄拳で城壁を殴る殴る殴る! はい破壊! なんとも分かりやすい、目に見える「力」。これはさすがにビビりますわ……。
もちろん彼女たちが活躍するためには攻撃車を動かす人間の兵士たちが欠かせません。一騎当千の戦力としての魔女と、人間たちの数の力、ふたつが合わさってこその無敵ぶりなわけで、魔女たちだけだったあの頃に比べて戦い方が格段に発展しているのを感じますね。
しかしノノエルちゃんはほんと使える子ですわ。水使いの汎用性ハンパない。なんといっても可愛いし!


一方、もしかすると陸戦以上に戦況を左右するかもしれない、ハンネゥイ沖海戦。
こちらに参加している魔女は、ユウキとエスピエーネのコンビ、そしてハンネゥイの3人だけ……なのですが、それこそ3人で戦場を支配するレベルの活躍ぶりを見せてくれました。海は人間にとっては動きづらい場所ですからね、そこを自在に動ける魔女の力がより大きく出たということなんでしょう。
エスピエーネの力で姿を消して空を往くユウキ(全裸)。色々とはねっ返りな彼女ですが、リィリィとライバッハのことがあって、はっきりと心境に変化が現れた様子。彼女がまた立ち上がって、こんな風に前を向いてくれるようになったことは素直に嬉しく思います。
ハンネゥイちゃんは、いい子ですね……。魔女の中でも際立った素直さですし、人間たちの中からファンが出てきちゃうのも分かる。こうして少しずつ、魔女と人間の間の垣根が小さくなっていくといいな。
さて、ひとつ戦いが終わったと思ったら、また次の戦いが待ち受けていました。今度はハインドラ一族以外の魔女たちがメインのようですし、どんな魔女が出てくるのか今から楽しみでなりません。早く続きを!


レラの出番が少なかった! でも可愛かったからよし!