まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

問題児たちが異世界から来るそうですよ? 降臨、蒼海の覇者

ストーリー
いよいよ始まったアンダーウッドの収穫祭で、それぞれ気ままに祭りを楽しむ問題児一同。
一方ジンは、“ノーネーム”の連盟旗を作るため、“六本傷”の頭首との会談を開いていた。
ところが交渉がまとまったところで、“ノーネーム”と“二翼”の長の間でいざこざが起きているという報が入って……。



面白かったです。謎解きは謎解きでいいんですけれども、今回のような単純なレースやバトルの方が分かりやすくて好きですね。
登場してくる伝説が西遊記関連ということで、多少なりとも知っている内容だったのも嬉しい。
全く知らない神話や歴史の話に比べるとやっぱり興味が湧くし、テンションが上がります。早く出てこい孫悟空


表紙に抜擢されただけあって、白夜叉が実にいいキャラしてました。
なんとなく「最強の“階層支配者”」なんて言われているわりに、これまで読んできた中ではいまいちピンとくるところがなかったのですが、その神格を返して魔王に返り咲いたことで、その力の一端がようやく顔を見せてきたという感じです。
たぶん、今まで戦ってきたような相手たちと白夜叉を比べても、あまりに差がありすぎてその凄さが伝わらなかったんですよね。
でも物語が進んできて、次第に強大な敵が出てくるようになってきたので、やっと彼女の本領が少しは見せられるようなステージになったと、そういうことなんだろうと思います。
とはいえ、実際に戦いに参加しているわけでもないし、まだまだこれからといったところ。
いつかその力が存分に振るわれるときがやってくるのでしょうか。ますますの活躍に期待です。


十六夜さんは毎度ながらのチートボーイだったので置いといて、飛鳥と耀の成長が本当に著しいですね。
アンダーウッドでの戦いのおかげで、ふたりの能力が2倍にも3倍にもなっているのを感じます。
耀もある意味天才肌の面があるので、やっぱり注目したいのは我らが飛鳥お嬢様ですかね!
因縁の相手であるフェイス・レスとの手に汗握る攻防。純粋な実力ではまだまだ敵わないけれど、定められたルールの中で、自分の能力を十全に発揮することで、追いつき、追い越してやろうとする飛鳥の姿勢がとても好きです。
飛鳥は強力なギフトを手にしさえすれば、まだまだ伸びていく人材ですから、次に彼女がどんなギフトを得るのかが実に楽しみですね。
ああ、結局脱げなかったのだけは残念でした。何やってんですか仮面の騎士様……!


新キャラ・蛟魔王さんと十六夜さんのバトルも熱かったし、耀の無双ぶりもクールだったし、問題児3人にそれぞれの活躍の場があって良かったです。
“ノーネーム”も復興へ向けての大きな一歩を踏み出しましたね。次からの『連盟旗編』も楽しみです。


黒ウサギの水着イラストももちろん素晴らしかったけれど、その脇の女性店員さんの破壊力が凄い。さすが白夜叉様と言わざるをえない。