まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『サイレント・ウィッチIII 沈黙の魔女の隠しごと』感想

サイレント・ウィッチ III 沈黙の魔女の隠しごと (カドカワBOOKS)

ストーリー
王子暗殺を目論んでいた意外な犯人にショックを受けるモニカ。だが次の試練――チェス大会は目前に迫っていた。三大名門校が覇を競うこの大会、モニカの母校・ミネルヴァも参加するのだ。旧友との再会を恐れ精一杯の変装を試みるモニカだったが、すぐに見抜かれてしまい……?
「わたしの、嘘の学園生活……これで、終わりみたい」
しかし、たとえ秘密が暴かれようと、大会に紛れ込んだ悪意は討つ! 無詠唱の魔女の決意が煌めく極秘任務・第三幕!

チェス大会でトラウマの元凶となった少年と再会したり、王子と街のお祭りでお忍びデート(?)をしたりする第3巻。
がっはっは、モニカの天才がまたひとつ周囲に広まってしまったな! ……でもこんなすぐにバーニーと再会してしまうのはちょっと予想外でしたね。
案の定とびきりの悪意に晒されるモニカだけれど、そんな彼女のことを友達として全力でかばってくれる人ができたということにむしろほっこりするエピソードでした。いい友達になったもんだ。


学園代表としてチェス大会に参戦することになってしまったモニカ。チェスを知って2週間でどれだけ強くなれたのかなと思ったら、やっぱりモニカは天才だったよ。
強く感じたのは、モニカのことを応援してくれる人が増えたなあということ。特に同じ代表選手のエリオットはモニカに対してずっと刺々しかったのに、いつの間にかずいぶん打ち解けた感じがして嬉しいですね。エリオットと王子のいじめっこコンビがモニカの頬で遊ぶシーンがさりげなくめっちゃ好きです。モニカは可哀想でかわいいな……。
ラナとは、今までどうしてもモニカの方が遠慮してしまっていた部分がありましたが、今回のことを通して胸を張ってお友達と言えるような関係になれたような気がします。バーニーと面と向かって対峙するモニカ・ラナの姿の眩しさったら! 今日のモニカが「ちょっとだけ」強い理由が尊すぎるんじゃ~~~!!


フェリクスとの夜遊びに興じる不良娘モニカさん(笑)。いやー王子様、夜遊びといっても街を飲み歩く程度だろと思ってたら、わりとしっかり遊んでてちょっと意外でした。お前そういうキャラだったのか。
何かと謎だらけだった王子の色んな顔が見られたエピソードでしたが、ついに〈沈黙の魔女〉のオタクっぷりが本人にバレてしまった模様。正体がバレないかビビり散らかすモニカがかわいかったです。イザベルとフェリクスで〈沈黙の魔女〉オタクトークを繰り広げているところに放り込まれてほしい。
最終的になんだか二人いい雰囲気になってましたけど、たぶん、絶対、恋愛方向には行かないと思うし、このままいじりいじられ先輩後輩コンビで仲良くやってくれるといいなあ。
あ、新しい七賢人〈星詠みの魔女〉が登場してきたのが嬉しいですね。七賢人はどうやら曲者揃いの面白集団らしいので、他のメンバーの活躍も早く見てみたいところ。


フクロウと会話するリンさんめっちゃ可愛くない?