まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

『アクセル・ワールド23 ―黒雪姫の告白―』感想

アクセル・ワールド23 -黒雪姫の告白- (電撃文庫)

ストーリー
第四回《七王会議》の場で、白のレギオンの正体をついに暴いたハルユキたち。しかしその代償は大きかった。黒雪姫と四人の王は、白の王ホワイト・コスモスの仕掛けた罠により、無限エネミー・キル状態に陥ってしまう。レギオンマスターを救出するため、ハルユキたちは最凶最悪のエネミー《太陽神インティ》討伐に挑む。一方で、己を捕らえる死の罠、そしてオーキッド・オラクル=若宮恵との思わぬ再会が、黒雪姫の心に影を落とす。「……頼む……今夜は、私と一緒にいてくれないか」黒雪姫の口から語られる、彼女の出生の《秘密》とは……!?

年1回の楽しみ! 『アクセル・ワールド』の新刊じゃー! ……正直もう少し刊行ペース上がってくれると嬉しいです(前の巻の内容を覚えていないのである)。
前回無限EKに陥った5人の王を救うべく、強大なエネミー《太陽神インティ》を撃破する……ための方策を話し合う会議をする! あとついでにオーキッド・オラクルを助け出す! ということでインティ討伐はまた次回に持ち越しとなりました。まあ、知ってた。相変わらずストーリーの寄り道のプロである。まあそれでも面白いんだから文句はないです。
黒雪姫の出生の秘密も明かされましたが、これだけ巻が続いても未だ謎の多いヒロインですなあ。本名はいつになったら明かされるやら……。


太陽神インティの中に囚われた5人の王たち。その救出作戦を立てるため、ネガ・ネビュラスと元プロミネンス上層部での会議が開かれる。
いやー、この人たちほんと会議好きだね(笑)。前回無限EKになる前だって七王会議をしていたわけで、バトルそっちのけで話し合いまくりである。
しかしその会議ですら面白い……無敵に見えるインティを倒すために必要な方策が様々な視点から提案され、勝利に向けたわずかな可能性が導かれていくのにワクワクさせられてしまう……のだから、まったく大したもんですわ。
それから、サブタイトル通り黒雪姫の告白がありましたね。まあ正直言ってあまり興味がないというか、「ふーん」という感じではあるんだけれど、作中でも最大の謎ともいえる黒雪姫の秘密が一部明かされるということは、シリーズの終わりも遠くないということ……なのか?


さあいよいよインティ討伐の準備だ! と思いきや、ローズ・ミレディーとクロウによるオーキッド・オラクル救出作戦が開始。毎度ながらまっすぐ目標に向けて歩くことができないのかハルユキさんは……。
しかし、《白》のハイランカーと2人での敵拠点への侵入、テイムされた神獣級エネミーとの戦い、その中でハルユキが得る新たなる力……などなど、寄り道だろうがなんだろうが熱い展開目白押しで楽しかったです。一見寄り道であっても、結局それが本来の目的への近道だったりするからなあ。ハルユキの強運侮りがたし。
ハルユキの「剣」が、加速世界を救う切り札となるのか。恐らく総力戦となるだろうインティ討伐、楽しみです。


メタトロン様の出番が少ない(悲しい)。