まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

剣魔剣奏剣聖剣舞2

ストーリー
ソーロッドを従者としてリューインが次に向かったのは、青年貴族ミクローシュに支配されたレハール公国。
自らも剣聖だというミクローシュの神剣を狙う一行は、身分を隠して屋敷にもぐり込むことに成功する。
リューインがミクローシュの気を引く間、密かに神剣を盗み出すよう指示されたソーロッドとキリリクだが……。



神剣を操る剣聖たちが相争う世界で、笑いながら敵を斬り捨て神剣を狩っていく剣魔の少年を描いたソードバトルファンタジー第2弾。
相変わらずリューインのことは全く好きになれないんですが、今回はソーロッドにも活躍の場面があったのでそちらは満足。
ソーロッドのスタンスが甘さや未熟さとして描かれがちではあるけれど、こういう優しさを貫いた先に国や人を動かせるような、強いヒロインになってほしいと心から思います。


次なる神剣を目指し、剣聖の青年貴族ミクローシュが支配する公国へと赴く一同。
リューインと、彼に負かされて無理矢理従者になったソーロッド、そしてリューインを大公国へ勧誘しようと策を練るキリリク。凸凹もいいところのパーティですね……。
リューインのソーロッドに対する扱いはいまいちよく分からなくて、決して大切にしているわけじゃないんですが、粗雑に扱うでもなく、でも表面上は小バカにしてくるから、やっぱりムカつきます。
こんなヘラヘラした奴がどうして最強クラスの剣士なんだ……。世の中というやつは理不尽ですよ。


リューインには負けたとはいえ、ソーロッドも絶華十剣の一員。並の剣聖ではまともに相手できないほどの使い手なのです。
今回の神剣強奪任務は、まあ任務の内容はともかくとして、ソーロッドの強さを改めて思い出させてくれる場面ではありました。
ミクローシュ子飼いの少女剣聖たちを前に、剣奏を使うことなく互角以上の戦いを見せる。少女たちを傷つけたくないというその思いが、結果的には油断を招いてしまった部分もあるけれど、個人的にはソーロッドのこういうところが大好きです。主人公らしいまっすぐさでいいですよね(私の中ではソーロッドが主人公)。
なんだかんだでこれから長く共にいることになりそうなソーロッドとリューイン。間違ってもくっつきそうにはないこのふたりが、どんな関係になっていくのか……。個人的には、リューインといることでソーロッドが強くなってくれて、活躍してくれればそれでよかったりするんですが。


嬉野さんのあとがきはやっぱり苦手だ。