迷宮都市のアンティークショップ3
- 作者: 大場鳩太郎,ぎん太
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2015/11/30
- メディア: 文庫
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兄に会い、そして止めるため、百鬼狩りの一員として迷宮へ潜るアネモネ。
運命の十四階で、彼女はとうとう、変わり果てた兄と再会する。
一方、アネモネを送り出したフジワラの元には久しぶりに師匠がやってきていて……。
「百鬼夜行」編完結、ということでダンジョンがメインの巻。
師匠が店に帰ってきたり、アネモネとフジワラがいい雰囲気になったりして、さあここからだ、というところなのですが……。
一区切りついたところで文庫版は最終巻とのこと。ソアラとリンネの今後とか、気になることがいっぱいあるんですけどね。残念。
フジワラの師匠・アイネが帰還。事前情報の通り、ずいぶんと適当な性格をしているようで。
ふたりが絡んだのは結局ごく短い章ひとつだけでしたが、それでもなんとなく、ふたりの気のおけない間柄が伝わってきました。
最終巻だというのに、フジワラとアイネの出会いとか、フジワラがどうやって育てられてきたのかとか、また知りたいことが増えてしまいましたね。
迷宮の地下十四階で、首なし騎士となった兄と再会するアネモネ。
どれだけ彼女が強いといっても限界があって、怨霊に取り囲まれて大ピンチというところで、フジワラから購入した鎧が守ってくれる展開にはグッときましたね。彼女のことを本当に心配して装備を選んだのだろうな、とか、色々と妄想がはかどる!
わざとアネモネに借金を作らせて、「絶対に帰ってくる」という約束を交わさせるのも、フジワラらしい。ニヤニヤさせてくれるじゃないですか。
アネモネが兄を相手に奮闘する一方、自身も密かに迷宮へ潜り込むフジワラ。
百鬼夜行の原因となった付与道具とその主を相手に、戦う姿をやっと披露してくれました。彼がどうやって上級探索者になったのか、不思議といえば不思議だったんですけど、なるほどそういうことでしたか。
さて、「文庫版は」最終巻ということですが、web上では今後も展開していく予定とのこと。個人的には慣れない形式ですけど、読みやすい作品ですし、まだまだ明かされていないこともたくさんあるので、機会を見つけて読んでいこうかなと思います。
草食系に見えて行くときは行く男。