まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ガンズバースト・オンライン

ガンズバースト・オンライン (オーバーラップ文庫)

ガンズバースト・オンライン (オーバーラップ文庫)

ストーリー
2020年、世界初の仮想体験型ゲーム『ガンズバースト・オンライン』のテスター募集試験が行われた。
見事試験をクリアした高校生・天神翡翠は、開発主任の夜桜紗姫から驚愕の事実を告げられる。
それは、宇宙から来た謎の電子生命体に管理システムを乗っ取られたというもので……。



第2回オーバーラップ文庫大賞<特別賞>受賞作品。
妹の未来を作るために仮想現実世界の敵と戦う、近未来SFバトルアクション。
主人公の戦う理由がユニークですね。まあね、妹のためなら仕方ないよね。
ストーリーは終盤ちょっとゴチャッとしてたかなと思いますが、キャラクター陣が魅力的でよかったです。


世界初の仮想体験型ゲーム。その技術が、事故で植物状態になってしまった最愛の妹と再び話す未来をもたらしてくれると信じ、ゲームのテスターとなった主人公・翡翠
物語の入りこそゲームの話ではあるものの、彼の願いがかなり切実で印象的です。それはヒロインの紗姫を初め、他のキャラクターも同じなんですが……。
思えば、みんながワイワイとゲームに興じていたのは最初の試験くらいでした。仮想現実の中とはいえ、それ以降は真面目な戦いが続きましたからね。タイトルのわりには、意外とゲームものっぽくはないかもしれません。
一方、キャラクター陣自体は、それぞれユニークで楽しい人たちでした。個人的には桃が好きですね! 出会い頭でなぜか履いてない、でもなぜか翡翠に選ばせた下着は履く、この都合のよさが最高でした。ナチュラルエロス!


あくまで「ガンズバースト・オンライン」のシステムを救うはずが、いつの間にか未来の世界の話になっていたのにはちょっと驚きというか、予想外でした……。
電子人間となった「未来人」たち。見た目は理想郷のような、でも何かが間違っているような、妙な気持ち悪さを感じます。
人工知能もね、サニーは文句なしに可愛いし、生命だと言ってしまいたいけれど……なかなか断言はしにくいところもあって、色々考えさせられますね。
とはいえ、妹の未来のために、翡翠は戦う他ないのです。ゲームのシステムを利用しつつ、自身の特殊な力を使った戦いぶりは、なかなか格好良かったですね。
さて、事件は一段落しましたけど、これからどうするつもりなんでしょう。続きそうな雰囲気は出てますが、今度こそゲームの話になるのかな? なんといっても妹ちゃんの活躍が楽しみですね。期待しています。


イラストは我美蘭さん。デコ出し桃がやっぱり可愛いです。
うむ、はいてない


この主人公、ちょっと女慣れしすぎてませんか……。