まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

のうりん9

のうりん 9 (GA文庫)

のうりん 9 (GA文庫)

ストーリー
いよいよ始まった田茂農林の一大イベント・緑園祭。
初日の体育祭、2日目の文化祭に続き、本番の3日目がやってくる。
祭りを楽しむ耕作たちだったが、お客さんの中に紛れ、「草壁ゆか」の保護者が、彼女を連れ戻すためにやってきていて……。



ずっと予告されていた緑園祭の回がようやくやってきました。1冊かけて緑園祭の熱い3日間が描かれています。
お祭りはひとつでも、体育祭・文化祭・そして緑園祭本番と、大規模イベントが一気に味わえてお得感。キャラクターも勢揃いでとても賑やかでしたね。
基本はっちゃけまくっていてシリアス分は少なめ。しかしながら、林檎ちゃんのひとつのターニングポイントの巻でもありました。


今回改めて頼りになったのは、良田さん改めおっぱいさん。おっぱいばっかりフィーチャーされてますけど、やっぱりこの人デキる。
体育祭に遅れてきたヒーローっぷりが半端なかったですね! かっこいいな!
舞空術には笑わせてもらいました。解説図やめて。腹が痛い。
しかしこの作品、出てくるキャラがことごとく濃厚ですよね。まともな奴がひとりもいません。もちろん、最終的にはベッキーが最狂なわけですが……この人、どのエピソードでも最後に全部持ってくな……。
あ、地味にバイオの出番が多めだったのは嬉しいです。


緑園祭は、クラス対抗の売り上げ勝負が熱いですね。まあ売り方は結構ゲスかったりしますけど、それも商売商売。おっぱいおっぱい。
そんな楽しい祭りの中、草壁ゆかこと林檎を連れ戻しに来た、事務所の社長ジェニーさん。
そして、彼女の前に敢然と立ち向かった……ベッキー(!?)。
いやはや、まさかこんなところでベッキーの教師らしい部分が見られるなんて、思ってもみませんでした。
体育祭でも文化祭でもロクなところのなかった、それどころかシリーズを通しても9割型アホなことしかしていない気さえするベッキーですが、やるときはやってくれますね。
ベッキーだけじゃなくて、周りの生徒たちも林檎のことを大切に思っていること、そして何より林檎自身がこの学校にいたいと思っていることが、ひしひしと伝わってきて、胸が温かくなりました。
ずっとこの時が続くわけではありませんが、今しばらくのうちは、林檎にこのおバカで楽しい学校生活を続けてもらいたい。そしていつかは、最高の笑顔を浮かべられるようになってもらいたいですね。


作中イラストと一緒にアニメのBD&DVDの宣伝を載せるライトノベルは、さすがに前例がなさそうだな……。