本日の騎士ミロク9
- 作者: 田口仙年堂,高階聖人
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2011/10/20
- メディア: 文庫
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姫をさらわれ、満身創痍でオウガンから帰還した赤目隊。
アーセージ率いるジルサニア軍は、第八国の魔手からジュジュを取り戻すべく、一路戦場へと向かう。
その先で出くわした、妙に殺気立つオウガン軍。聞けば、ミロクがゴウトを刺したという情報が出回っているらしく……。
まだまだ続くのかと思っていたのに、なんと次で最終巻。
クライマックスにふさわしく、恋にバトルに陰謀にと一気に盛り上がってまいりました。
同じ場所にはいなくても、赤目隊の面々はそれぞれ大暴れ。
今回はアーニィとディアートが少しおいしい役目だったかなと思います。
アーニィはともかくとして、ディアートも意外と使える男なんですよね。継ぎ目のない鎧のおかげでもあるけれど、だんだん格好良く見えてきました。
赤目隊ではありませんが、ベンヤミンもなかなかのヒーローっぷり。いつの間にこんなキャラになってたんですか。
まあ、いくら強くても「地味な王子」の印象からは抜け出せないのが、ベンヤミンのベンヤミンたるところなんですけど……。
前巻でのジュジュに続き、ミロクもようやく自分の想いに気が付きました。
いやあ、気付くまではずいぶん長い間かかっちゃって、さんざんもやもやさせてくれましたけど、一度その気になったらずいぶんと進展が早い。
戦い方だけじゃなくて恋愛に対してもまっすぐというか、単純バカというか、猪突猛進というか。
個人的な趣味としては、はっきりさせる前にもうちょっとニヤニヤなあれこれが欲しいところですが、まあミロクらしくていいんじゃないですか。
でも国民のみなさんが見てる前で堂々といちゃつくのはどうかと思います! 大スキャンダルになっちゃうでしょ!
ジュジュと一緒だから、本気になれる。竜の大群を前に、ミロクはオウガンの王子として遂に立ち上がります。
あのキャラやこのキャラがみんなで力を合わせて大きな災害に立ち向かうさまには胸が熱くなりますね。
圧倒的に格好良いのはやっぱりフェリサでしょう! 「弓矢ってなんだっけ」と疑問に思ってしまう強さ。物理的な何かをねじ曲げているとしか思えません。
愛しの妹・シェンランも大活躍を見せてくれました。天尾隊の面々はもっと出番があってもいいと思います。
最後にあのキャラが再登場して、最終巻へと続く。今まで出てきた人物大集合、みたいな巻になるのでしょうか。楽しそう。
一方、魅力的なキャラが多いだけに、深く描かれていないキャラも多くて、このまま終わってしまうのは正直ちょっと淋しいですね。
ぜひそれぞれがそれぞれ活躍して、幸せをつかめるようなエンディングを迎えて欲しいものです。楽しみにしています。
ミロクとシェンランの過去編が読みたい。