竜と勇者と可愛げのない私5
- 作者: 志村一矢,ぎん太
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/10/08
- メディア: 文庫
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- ストーリー
尊敬する騎士レイヴェンの暴挙を目の当たりにして、心に深い傷を負ったアンジュ。
ふさぎ込む彼女を元気づけたのは、レックスのユーモアとさりげない優しさだった。
なんとか立ち直ったアンジュは、女王・ティアマリアに復讐心を抱く、不思議な力を持った少年と出会う……。
遂にレイヴェンの本性が明らかとなって、全く先の読めない展開へと突入。
いやあ、彼ね。初めからなんとなく怪しい部分はあったんですよね。
メインヒロインの憧れで超一流の剣士で優しいイケメンなんて、何もかも揃いすぎて逆に、ねえ?
もしかしたら最後の最後で立ちはだかるのかと思っていたのですが、意外と早い段階でこんなことになってしまいました。
とはいえ、まだ敵に回ったというわけでもないわけで。アンジュたちは一体誰と戦えばいいのやらという感じです。
憧れの剣士様が脱落した隙を見計らって、というわけでもないのでしょうが、レックスさんイケメンすぎ惚れる。
やっぱりレックスとふたりのときのアンジュが一番ですよね。
レックスの気軽なことばにいちいち反応して怒ってしまう可愛げのなさが実に可愛いんです。矛盾はしてません。
トモエさんのさりげない気遣いがまた心憎い。主人思いのメイドさんを持ってレックスは幸せ者です。
とまあ、こんな甘い空気もあっという間にどこかへ行ってしまうわけなんですけども。
レックスは思わせぶりなわりにあと一歩の踏み込みが足りないなあ。振り回されてばかりのアンジュが不憫ではないですか。
しかしそんな風に振り回されるアンジュがこれまた可愛いから……ううん、困るなあ!
最後の四天竜が登場したり、恒久平和の実現者が登場したりしつつ、ようやくティアマリア女王陛下とご対面。
いいですねえ、ティアマリア陛下。こういう、どこかぶっ飛んだキャラクターは嫌いじゃないですよ。
ジェイドも再登場を果たしました。相変わらずおいしい立ち位置にいますねこの人は。ジェイドが主人公の外伝とか読んでみたいかも。
そして、いつの間にか小物臭がまとわりついてしまったあの人とのラストバトルへ。
周りが強すぎるせいかもしれませんが、最近のバトルではアンジュが空気気味でちょっと残念だったり。
そもそもこの子、魔術士としてはかなり優秀な能力を持っていたはずなんですよね。
レックスの格好良いところももちろんだけれど、もっとアンジュの凄さを見たいなあと思います。
そんなこんなで、気付いたら怪獣大決戦が始まっていました。ど、どういうことなの……。
物語が二転三転して、ますます先が読めなくなってきました。
これからアンジュたちがどうなるのか、何をするのか、実に気になる。次巻が楽しみです。
アンジュの顔でいっぱいのスケッチブックはいつ発売されますか。