まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

それがるうるの支配魔術 Game2:リメンバランス・パズル

  • ストーリー

奇妙なオブジェを持って欧文研にやってきた、碓氷の後輩の女の子・保住香奈恵。
どうやら碓氷の初恋に関わるものらしく、初恋相手からの手紙には謎のメッセージとヒントが書かれていた。
感傷に浸る碓氷だったが、オブジェには妙な魔術がかかっていて……。


今回のメインは碓氷。学園中に散りばめられた謎を解きながら、碓氷を巡る恋の秘密に迫っていくお話です。
次々に登場するパズルと魔術の入れ替わりがなんとも魅力的ですね。
それぞれの謎解きも楽しいし、全部でひとつの大きな謎になっているからさらに複雑で面白い。
さりげない伏線に後から気付かされてはっとすることもしばしばでした。
いつもながら、ストーリーのまとめ方にはこだわりを感じます。無駄を作らないことに全力を注いでいる気がする。


ヒロインの中では、表紙にも抜擢された言乃の活躍が目立っていたかな。主にサービスシーンで!
1巻のときはるうる一択かと思っていたのですが、なかなかどうして、言乃も素敵じゃないですか。
男の弱いところを突いて、さらっとどぎついことを言ってくるのがいい。ぞくぞくしますね。
そりゃあだって、しょうがないよ。そこにあれば見ちゃうもの。ねえ?
きつさの裏に隠れた優しさや素直さの部分もちょこちょこ垣間見えて、ヒロイン株急上昇中です。
一方のるうるも、安定して可愛らしいのですけど、どちらかというと子供っぽさの方が目につきましたね。
そもそも、なんとなくそばにいただけで特に何もしていないということが多かったような……。
ポイントのアップダウン宣言だけじゃ活躍してるとは言えないしなあ。
基本的に口数が少ないので印象が薄くなるのは仕方ないのかもしれませんけど、もうちょっと派手にやってくれても。


いつもへらへらしている碓氷の熱い部分が見られて良かったです。
あれの経営に、まさかそんな目的があったなんてね。
普段の振る舞いとは裏腹に、恋愛ごとにはずいぶんと不器用のようで。まあ丸よりはずっとましか。
この恋がどう育っていくのかは分かりませんけれども、いつかハッピーエンドを迎えてくれるといいな。


次は言乃がメインになるようです。これからメンバーのターンが順番に回ってくるんですかね。
「お兄ちゃん」の謎や、丸自身の謎についても、次第に明かされていくのでしょうか。待ち遠しい。


るうるの決め台詞がなくてちょっと寂しかったり。