まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ(3)

  • ストーリー

ひとつ屋根の下、生徒会のメンバーと同居生活を送ることになった秋人。
反対する妹をなだめたり、学生寮を大掃除したり、共同生活の役割分担を決めたりと大忙し。
そんな中、他のメンバーへの反発のせいか、妹の行動はエスカレートする一方で……。


相変わらずというか今まで以上に、作中時間がゆったり流れていました。
1日ちょっとしか時間が進んでません。はて、学校はどこへいったのやら。
生徒会長、アナスタシア、銀兵衛が寮に引っ越してきて、ヒロイン4人との共同生活が始まります。
この子ら、いよいよもって秋子を潰しにかかってきてますね。
まさに四面楚歌、どこにも味方がいない状態の秋子ですが、それでもブラコンを貫き通す本気っぷりは流石という他ありません。
やっぱり、こうまで邪魔ばかりされていると、ついつい秋子を応援したくなってしまいますよね。
アナスタシアや銀兵衛も可愛いんですけど。会長はまあ、ノーコメントで。


表紙を飾っただけあって、今回は銀兵衛の魅力がたっぷりと。
とりあえず扉絵とピンナップが非常に素晴らしかったです。ごちそうさまです。
銀兵衛は過去の秋人と交流があったという意味で、わりと秋子に近い立ち位置だと思うんですよね。
長い付き合いがあって、それなりに好意を示しているのに、秋人の方にそういうそぶりが全く見られなくてやきもきする彼女は非常に可愛いです。
不意な褒め言葉で真っ赤になっちゃうところもたまりません。秋人のナチュラルな口説き文句の前に完全沈没という感じ。
秋人自身は口説いてるつもりがないっていうのが何よりの問題ですが……わざとやってんのかなこいつ。
サービスシーンの王道中の王道、お風呂でのハプニングもとてもよろしいものでございました。これは羨ましい。
もしかして、アナスタシアとのあちらの方面に期待してもいいんですかね。正直、かなりテンションが上がるカップリングなのですが!


それぞれのヒロインがいいところや可愛いところを見せる中で、やはり秋人は安定のシスコンでした。
他のヒロインたちはもう、どんなに邪魔しても仕方ないんじゃないかとさえ思えてきます。
だってねえ、この人が秋子以外の女の子に恋愛感情を持つ未来が見えないんだもの。
妹を守ることを第一に考えるあまり、秋子に手を出していないだけで、もしこのストッパーがなかったら秋子エンド一直線ですもんね。
この堅固な相思相愛兄妹の間に、他のヒロインがどんな風に割り入っていくのかがこれからの見所となりそうです。


姫小路家の事情なども少しだけ明かされました。
こうなってくるとやはり気になるのは、ふたりが預けられていた鷹ノ宮家と有栖川家のことですね。
二階堂家や猿渡家なども含め、そのあたりの謎がいつ物語に絡んでくるのか、楽しみなところです。
順番的には次は会長のターンということになりそうですが、さて。


「御十家」で某十氏族を思い出したのは私だけじゃないですよね。