まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ロウきゅーぶ!(7)

ロウきゅーぶ!〈7〉 (電撃文庫)

ロウきゅーぶ!〈7〉 (電撃文庫)

  • ストーリー

夏休みも終盤にさしかかり、最後の思い出にみんな一緒の合同試合を計画する昴。
そんな時、中学時代に有名な選手だった元バスケ部員から、同好会に参加したいという相談を受ける。
喜んだ昴だったが、なんとその選手は愛莉の兄で……。


いきなり下着売り場で小学生が試着しているところから始まる作品も珍しい。
全くもう、このご時世に、本当にけしからんですな!(挿し絵を凝視しながら)


お、今回は真面目にバスケしてる、と思ったらまさか昴中心とは。
愛莉の兄さんとか、中学時代の県MVP選手とかが登場して、わりと平均年齢の高い巻になりました。
基本的には小学生の女の子たちが一生懸命に頑張る姿が好きなんですけど、たまには昴の話もいいなあ。
コーチとしての面ではなくて、一選手としての挫折、そして特訓と成長という展開が熱かったです。
苛立たしい敵キャラを描くのが本当にうまいですね。
思いっ切りムカムカさせられましたが、それだけに最後が爽快でした。
いいライバルキャラだと思うので再登場にも期待。まあ、奈那は徹頭徹尾かませ犬っぽかったですけど。


成長したのは昴だけではなくて、一緒に3on3に参加した智花と愛莉も。
特に愛莉は、お兄さんとのこじれた関係を改善したり、勇気を出して威圧的な相手に立ち向かったりと素晴らしい飛躍ぶりでした。
順調に強力なセンターへの道を歩んでいますね。次の試合が楽しみなところです。
智花は主に精神的な面でまた一歩大きく踏み出した感じ。相変わらずの大活躍を見せてくれます。
それにしてもこの子、もう誰がどう見ても正ヒロインなんですけどどうしたらいいんでしょうか。
真帆や紗季にからかわれて恥ずかしがるところなんか可愛すぎて困る。私もなでなでしたい。
もういい加減、昴さんは自覚をもった方がいいと思います。好きなんだよね、そうなんでしょ。というかそうであってほしい。
まあ恋愛面はともかくとして、バスケのパートナーとしての2人の絆にはぐっとくるものがありましたね。
コートの中では、コーチと生徒ではなくて、共に並んで戦う仲間。信頼に溢れた、歳の差を超えた関係がとても素敵です。


てぃんくるさんのイラストは今回も素晴らしく挑戦的でした。いろんなものに対して。
ピンナップの半裸ひなたちゃんがひどい。完璧。いっそ悔しい。涙が出る。


アニメ化が決定したそうです。
もちろんとても嬉しいことだけれど、ほんとにやるんですか、これ。