まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

イリヤの空、UFOの夏 その2

  • ストーリー

園原中学校学園祭、通称『旭日祭』の開催がせまってきた。
新聞部ではUFO現象についての調査報告と展示を行うことになり、水前寺と浅羽はその準備に追われていた。
一方の晶穂は最後のフォークダンスのことが気になっており……?


「正しい原チャリの盗み方・後編」は浅羽・伊里野のデート尾行の続きですが、水前寺・夕子のコンビが楽しい。
まさにでこぼこコンビといった感じですね。
テンポの良い会話のやりとりがあまりない気がするので、こういう会話ができるコンビはわりと貴重なのではないでしょうか。
夕子は可愛らしいキャラですね。ほ兄ちゃん大好きじゃないか。ニヤニヤ。
伊里野の過去が少しだけ明かされましたがまだまだ謎だらけ。


「十八時四十七分三十二秒・前後編」は学園祭の話。
晶穂の嫉妬はどうも強い悪意として出てくることが多いみたいですね。あまり好きになれません。
中学生のリアルな嫉妬のあらわれ方なのかもしれませんが、どうも慣れないなあ。今まで読んだラノベにはあまりいなかったタイプですね。
学園祭は楽しそうですが、こんな学校はちょっとなあ……。
旭日祭なる名前からして、ねえ? 基地があるからなんですかね。うーん。
浅羽父母の学園祭訪問はいいアクセントになっていたのではないかと思います。お父さんは何者なんですかね。
ラストシーンはなかなか綺麗な場面だと思うのですが、やっぱり「なんで?」という気持ちの方が強かったような。
謎が全て解けてから読んだらまた違ってくるのでしょうか。
今のところ、いくら出てきても浅羽と伊里野の印象が薄れていく一方なんですよね……これからに期待ということで。


書き下ろし短編の「死体を洗え」は一気にホラーテイストに。
ストーリーの裏でうごめく何かを垣間見たような気がします。不気味。


次は謎が少しでも解けてくれるといいなあ。