まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

RPG ロールプレイング・ギャングスター 〜或いは僕がルパンになった理由〜

ストーリー
エリート校・三傑野学園に通う黒真木国俊は、勉強漬けの窮屈な高校生活の中、文学研究部で後輩の朝霧こだまと過ごす放課後が心の癒しになっていた。
だがある日、こだまが傷害事件を起こしたとして呼び出されてしまう。
事件当時の記憶がないというこだまに対し、クラスメイトの米谷志穂は「何か憑いている」と指摘してきて……。



放課後になると自分の憧れる英雄や歴史上の人物になりきってしまう学園生徒たちが織りなすバトルアクション。
主人公がルパンで、ヒロインが沖田総司ときたもんだ。物語のキャラクターたち敵味方に分かれて戦うのは見ていて楽しいですね。
実は主人公のことを想っているのだけれどそれを表に出さずに毒舌ばかり吐いちゃうヒロインがめちゃくちゃ可愛かったです!


進学校である三傑野学園の生徒たちは、日々の勉強疲れからくるストレスによって「新型中二病」を発現する! それは、物語の登場人物や歴史上の人物など、憧れのヒーロー、ヒロインになりきった挙句、不思議な能力まで身に付けてしまった状態。
主人公・国俊は、見たもの全てを盗む怪盗ルパンに、そしてヒロイン・こだまは、圧倒的な速さで敵を斬り捨てる剣士沖田総司に。
他にも、ダ・ヴィンチや、森蘭丸、ジェイソン、アーノルド・シュワルツェネッガー(!)など、もはやなんでもありのキャラクター大集合状態で、正直すっごく楽しそう!
本気のなりきりごっこで、自分の好きなキャラクターになれたら、そりゃもう楽しいに決まってるじゃないですか。その上、実際にそのキャラクターの能力までついてくるんだから、もう最高ですよ。
特にルパン! 元の国俊は、正直あんまり冴えない感じの優男という感じですが、いざルパンになったときのキザな言い回しや、危険な悪党の匂いなど、もう格好良すぎてずるいです。いいなあ。羨ましいなあ。


後輩の毒舌美少女・こだまは実に可愛いヒロインでした。国俊に「だけ」毒舌だっていう時点で、色々と察しちゃうわけですが……まあなんというか、丁寧語の毒舌っていいよね……。
いつもは自分の想いを押し殺している彼女が、沖田になったときだけ、国俊のことを「歳三さん」と呼んで抱きついてみたり、背中を流そうとしてみたり、あけっぴろげに好き好きオーラ満開になるのが、また可愛くて可愛くて。
もちろん、剣士としての戦いぶりはキレッキレで、可愛さと格好良さと、両方楽しめるヒロインでした。
さて、「ロール」を持った新型中二病の存在が明らかになり、またそれを裏で操ろうとする謎の敵の存在も見えてきたわけですが、今後ルパンと沖田や、そして協力者の修太郎と志穂がそれにどう立ち向かっていくのか楽しみです。次はどんなロールが出てくるのかも!
もちろん、国俊とこだまの不器用な恋模様にも大期待です!


イラストは夕薙さん。なんてイケメン度の高いルパンなんだ。
他のロールのイラストも楽しみにしています。


積極的にパンツを盗んでいくスタイル……。