まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

人生 第2章

人生 第2章 (ガガガ文庫)

人生 第2章 (ガガガ文庫)

ストーリー
第二新聞部の宣伝活動のため、部長の彩香から人生相談のメンバーで合宿に行くよう命じられた勇樹。
仕方なくメンバーの三人にメールを送ってみるものの、三者三様の理由で断られてしまう。
なんとか三人を合宿に連れて行くため、活動中もそれとなく話を振ってみる勇樹だったが……。



なんと水着回。合宿だの旅行だのとは無縁な部活だとばかり思っていたのですが、きちんとイベントもこなしてくれるんですね。いやあ、読者が何を求めているのかしっかり分かっているなあ。
合宿に行くまでも、梨乃の自転車の練習をしたり、ふみの家にお邪魔したり、メンバー全員でのアルバイトに勤しんだり。
人生相談と言いつつ、部室の外に出ての活動の方がずっと多いですよねこの人たち。
もはや部活をダシにしてイチャイチャしたいだけとしか思えないんですけど。いや、楽しそうで何よりです。


梨乃、ふみ、いくみという3人のバランスがとても良いんですよねえ。
誰かが突出して目立ってしまうわけでもなく、均等に魅力的で、それぞれ可愛らしい。
会話劇もテンポよく進んでくれるし、大きな笑いはあまりないかもしれないけれど、小さな笑いがずっと続く感じで楽しいです。
ボケとツッコミがくるくると入れ替わりながら、どんどん話が暴走していくのがなんとも愉快。ほんと、実は相談内容なんてどうでもいいんでしょ? そうなんでしょ?
勇樹は脳内だけでツッコんでないでもっと口に出していくべきだと思うのですが、結局あれなんですかね。女の子たちと遊びたい願望の方が勝ってしまうんですかね。うん、なら仕方ないな。
いや、勇樹って実際のところ、かなりのムッツリさんですよね。なかなかどうして、きわどい行動をやってのけているし。
女の子たちが無防備に過ぎるのがいけないんですよ! ふみさんのお胸が全てを狂わせるんだ!


ライバルキャラとして第一新聞部が登場してきました。リーダーの無駄イケメン・浅野と、志乃、くみ、よしたかの相談回答メンバーたち。
梨乃たち3人に合わせたことは間違いないですけど、出番もそれほど多くないし、浅野の小物悪党っぷりばかりが目立つしで、正直ちょっと微妙な感じ……。
勇樹視点からしかお話が描かれないから、出番が少なくなるのはしょうがないのかもしれませんけど。
でもせっかく出てきたんだから、彼らの会議風景も見てみたいんですよね。Gカップ押しのくみとか、料理次第では結構おいしいキャラになってくるんじゃないかと思うのですが。


新キャラの登場はもちろん、彩香がしっかりメンバーと絡んできたこともあって、1巻に比べてだいぶにぎやかな内容になりました。
彩香も相当のポテンシャルを秘めたキャラだと思うので、これからもどんどん関わってきてもらいたいですね。
今回一番破壊力があったのはふみさんでしたが、そんな彼女を尻目に、安定して勇樹とのルートを構築しつつある梨乃の今後に注目したい。あ、いくみさんはずっとそのままでいてください。
人生相談応募企画も継続中ということで、今度こそ送ってみたいですね。何か思いつくといいけれど。


ふみさんの成長記録アルバムはいつ写真集として発売されますか。