まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

さくら荘のペットな彼女5.5

  • ストーリー

学校で、ましろがパンツを穿き忘れていることに気付いてしまった空太。
寮に帰ることも出来ず、周りに相談することもできずにただ焦るばかり。
せめてノーパンがバレないようにと工作する空太だったが、肝心のましろは非協力的で……。


短編集。書き下ろしの1本をはじめ、本編を補完するお話が多かったかな。
そのせいか、空太やましろよりも、仁、美咲、七海がフィーチャーされていたように思います。
今回の短編集を読んでからまたクリスマスのあたりを読み直すと、感慨深いものがあるかもしれません。


「神田空太の普通な一日」は、ましろがさくら荘に来たばかりの頃の、とあるドタバタ事件を描いたお話。
ノーパン。なんと素晴らしい響きでしょうか。出だしのお風呂発言といい、ましろはアピールが強すぎます!
ここまでされるともう、行くところまで行って欲しいというのが正直なところなんですけどねえ。空太は我慢強すぎていけません。
もちろん寸止めの美学というものもありますが、そっちはそろそろ満腹です。
ところで羞恥心が全く無さそうなあたり、今のましろとはやっぱり違います。ちょっとだけ成長してるってことなんでしょう。
この頃の無防備なましろも可愛いけれど、頬を染めるましろはもっと可愛いですよね。


三鷹仁の大人への階段」「青山七海の乙女なクリスマス」「もうひとつのクリスマスイブ」は、クリスマスの色々な事件の裏であったことを描いたお話。
仁が無駄に格好良くてむかつきました。好きにはなれないけれど憎めないキャラなんですよね。
留美さんとのアダルトな会話(ベッド上)が生々しくて、ことばの端々ににじみ出るエロスを感じます。こいつ本当に高校生か。
はうはうや元生徒会長とのやりとりもウイットがきいていて良かったです。こういう軽妙な会話劇は、やっぱりこの作品の大きな魅力ですよね。
七海は思いっきりヒロインやってました。あれ、こんなに可愛かったっけ。あまりにピュアできゅんきゅんするんですが。
ましろがいないとこんなに輝くんですね。これからはもう少し七海にも目を向けていこうと思います。
ああ、リタはそのまま押せ押せで行っちゃってください。龍之介があたふたする姿がもっと見たいです。


「住めば都のさくら荘」は空太がさくら荘に初めてやってきたときのお話。
美少女とふたりで延々ゲームに興じることのできるアパートのどこに文句があるというのか。家賃の倍払うので私を入居させてください。
上でも書きましたけど、空太にはリビドーが足りないんですよ! それでも男子高校生なのかね!


物語も佳境。前巻で既に、仁と美咲はひとつステップを踏み出しました。
溢れる青春を抑える時期はもう過ぎたのです。ましろと七海の想いに、空太はどんな答えを返すのでしょう。
また、さくら荘にやってきた大ピンチに、彼らはどう立ち向かっていくのでしょう。楽しみです。


ちょっとメイドちゃんのアカウント探してくる。