まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

そんな遊びはいけません!4 〜同棲すると風紀が乱れる〜

そんな遊びはいけません! 4 同棲すると風紀が乱れる (MF文庫J)

そんな遊びはいけません! 4 同棲すると風紀が乱れる (MF文庫J)

ストーリー
レナの告白を発端として、希と明日奈からも告白されてしまった時政。
そんなドロドロした状況の中で夏休みに突入した一同は、明日奈の家の別荘で合宿をすることに。
三者三様のアプローチをされながらの合宿は、毎日が波乱続きで……。



同棲なんか始めたら風紀が乱れるのも当たり前だろ!!
……とまあ、恒例のツッコミもしっかりこなしたところで、遂に最終巻となる第4弾です。明言されているわけではありませんが、この終わり方は、最終巻ということで間違いないと思います。好きなシリーズだっただけに寂しいですね。
で、ここにきて表紙は夏帆お姉さま。私たちからしたら「なんでやねん」ってなもんですが、まあ、今回は確かになかなかかっこいい姿を見せてくれたことですし、最後までヒロインにはなれなかった悲しい姉の最後の輝きということで、大目に見てあげるとしましょうか。手錠の先にさりげなく主人公もいるようですしね。
でも、姉妹の中ならやっぱり秋乃ちゃんの表紙が見たかったです!


軽妙なギャグの応酬は相変わらずで、数ページに1回は噴き出してしまったような気がします。ほんとこれ、電車で読んじゃいけない。肌色的な意味でも。
特筆すべきは、周り全てをボケに囲まれた中での、時政の卓越したツッコミスキルでしょう。時政がいることで、この怒涛のボケ倒しがぐっと引き締まったと思います。
ボケられるだけじゃ疲れてしまいますからね。時政がいるからこそ、希も明日奈もレナも、そして夏帆姉さんも、思う存分ボケることができるのです。いやはや、天晴れ。
さて、その“ボケ”ですが、いよいよもってみんな体を張ったボケをかましてくるようになったなあと。今更かもしれませんが。
とりあえずこの人たち、何回時政に裸を見せれば気が済むんですかね。実に頭が悪いですね。素敵です。
まあ、脳内が全て桃色の絵の具でベタ塗りされているような3人との合宿ですから、こうなるだろうとは思っていましたけれども。風紀。それは幻想。
ちなみに個人的には、罰ゲームトランプの希さんに一番グッときました。もちろんイラスト込みで。ううん、えろい。
あと、合宿内ではありませんけど、あの秋乃のイラストは色々とまずいですね。大丈夫ですかこの絵面。国家的組織から何か言われたりしませんか。


ヒロイン3人から告白されて、返事のできないままに最終巻。となれば、最後は当然、誰かを選ぶしかありませんよね。
3人ともそれぞれ魅力のある女の子で、その3人から想われているという今は居心地がいいかもしれないけれど、やっぱりその先に進まなくてはね。風紀も乱れっぱなしですからね。
結果は書きませんけれども、時政のことですから、もしかしたら最初からひとりを決めていたのかもしれません。返事のきっかけになったのは、やっぱりラスボス・夏帆姉さんを倒したことでしょうか? いや、ラストの夏帆は本当にかっこよかった。ド変態なのは変わりませんけど。
選ばれたヒロインも、そうでないヒロインも、彼女たちらしいエンディングを迎えることができたのではないでしょうか。
最後まで笑わせてくれる、楽しい作品でした。次回作も期待して待ちたいと思います。


星河4姉妹が楽しすぎたのでスピンオフ、とか、ないですよね。うーん残念。