おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ！4

おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! 4 (富士見ファンタジア文庫)

ストーリー
鈴木に彼女がいるかもしれないという疑惑のせいで、二学期になってからも不機嫌な桃。
直接鈴木に聞いて彼女がいないことを確認する柏田だったが、桃は信じてくれず、挙句に八つ当たりされてしまう。
そんな折、同人作家のムラサキさんから、ミクシイでメッセージが届いて……。


読み始めて早々、タイトルの「リア充にしてくれ」とは一体何だったのかと言わんばかりの柏田さんの圧倒的リア充度に素直に嫉妬。
前巻で長谷川といい雰囲気になっていると思ったら、今度は桜井さんのターンですよ。さらにムラサキさんの家にお呼ばれまで。やってらんねえ！
美少女コスプレイヤーとお近づきになり、美少女同人作家とお近づきになり、いやもう、なんて恵まれすぎたオタクライフなのかと。
「リア充爆発しろ」なんて物騒なことば、普段はあんまり言わないのですけれども、敢えて言わせていただきましょう。リア充だろうがオタクだろうがなんでも構わないけどとりあえず柏田爆発しろ。
間近でこんな人生の勝者ぶりを見せつけられたら、そりゃ桃だって八つ当たりのひとつもしたくなるというものですよ。


ただでさえ様々な疑惑が渦巻いて場が混乱しているところに、桃との仲違いが追加されました。ヒロインとの喧嘩はラブコメの華！
柏田も桃も、根はいいやつなのに、どうも感情にまかせて色々と口走ってしまうところがあるから、近いうちにこうなるとは思っていましたけどね。
しかし、桃への贔屓目をなしにしても、今回ばかりは柏田の方がちょっとやりすぎだったように思います。後悔するくらいなら謝ってしまえばいいのに、それができない柏田が実にもどかしい。普段の柏木ならば、自分が悪いと思ったらすぐに謝ってしまうんでしょうけれど。
少なくとも、小説のことに関しては謝るべきでした。そもそも、桃の頑張りをいきなり全否定しなくてもいいのにねえ。
二次創作のキャラ造形については、柏田の意見はごもっともだけれど、初めて小説を書いた桃が、曲がりなりにもひとつのお話を作り上げたんですよ。凄いことだと思います。
柏田の謎の苛々が、桃の小説に溢れていた鈴木への想いからくるものなのだとすると、まあ、その子供っぽさも微笑ましく見えてくるんですけれども。
結局、柏田は桃のことが好きなの？　やっぱり長谷川なの？　はたまた桜井さんなの？　ええい、この選択肢を眺めていたらまた腹立たしくなってきました。なんと贅沢な！


他の女のことで頭をいっぱいにしつつ、桜井さんとのデートに臨むリア充ボーイ柏田さん。不器用ですねえ。そこが彼の美点でもあるのですが。
それにしても桜井さんはめちゃくちゃ可愛いなあ！　こんな子を振り回して、心配かけて、ほんと、柏木は罪な男です。
柏木のことをよく分かっているからこそ、彼女は柏木のことを、笑って送り出せてしまったんでしょうね。笑顔の裏に秘められた気持ちを想うと胸が痛みます。天使か何かなんですかこの娘は。
いやはや、いつの間にこんなにベタ惚れになってしまっていたんでしょうね。本当に柏田でいいんですか？　本当に？


なんだかんだで決めるところは決めてくるから柏田さんはずるい。行動がイケメンすぎる。これはそんじょそこらのオタクには真似できないわ……。
さて、まさかの方向の進展もあり、一方でうまくいかないこともまだまだあり。
前巻のラスト以上に気になることだらけで、もう次の巻が待ち遠しくて待ち遠しくて仕方ありません。
うおおおお、5巻はまだかああああ！　本当に楽しみです。


もういっそ夏コミでSkypeID首からぶら下げて回ったろうかな（混乱中）。