まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

豚は飛んでもただの豚?2

豚は飛んでもただの豚?2 (MF文庫J)

豚は飛んでもただの豚?2 (MF文庫J)

ストーリー
中間試験が間近に迫っていることを知り、焦る真宮。
協力者である瑞姫に勉強を教えてもらおうとするが、彼女も自分の勉強で忙しいらしく断られてしまう。
代わりに綾に教えてもらえばいいというアドバイスをもらった真宮は、勇気を出して頼んでみようとするが……。



公式あらすじの「青春×初恋×ぽんこつストーリー」というのが実に的を射ているなあと感じる今日この頃。
「ラブコメディ」ならもう、姉妹の誰かと恋愛に発展していそうなところだけれど、そうじゃない。
好きな人がいても何もできずに、うだうだ頭を抱えて悩む日々ばかり続いて、でもそれが愛おしいのです。
まあそれにしたって、こいつら生きること全てに悩みすぎなんじゃないかと思うのですが。
一般的な高校生ってもっとあっけらかんとしているものでは……世の中の高校生は違うんですか? 私が何も考えてなかっただけですか。そうですか。
片思いで一喜一憂したりとか、そこから自分の生き方を見つめ直したりとか、そんなことで頭の中をいっぱいにできるのは、若いうちの特権なんですよね。たぶん。
悩むこと、それは青春の華。この物語を読んでいると、そうなのかもしれないなあと思えてきます。
ん? とすると、私には青春が存在しなかったということに……。そして私は考えるのをやめた(無表情)。


真宮と瑞姫の関係がとても好きです。協力者って字面だけでなんか燃えるよね!
お互い、別に好き合ってるわけじゃないんだけれど、噂されるくらいなら別に構わないかなあ、みたいな空気感がたまりません。
本当になんとも思っていない真宮に対して、そのあたりを意識しすぎてしまって焦る瑞姫が可愛くて仕方ないですね。
ああ、瑞姫は本当にいい娘だなあ。彼女が実際のところ、真宮のことをどう思っているのかが気になるところです。
今回は、今まで真宮の手助けをしてくれていた瑞姫自身にも問題が起こりました。
ああだこうだと考えてしまって追い詰められてしまうあたり、このふたりは似たもの同士だなあと感じます。
こんなとき、真宮の純粋さはいいですね。別に具体的な解決案というわけではなく、精神論に過ぎないのかもしれないけれど、誰かにそれを言ってもらうだけで気が楽になるということはあるものです。
助け、助けられて、一緒に前に進んでいく。ううん、やっぱりいいコンビだよ。


瑞姫だけでなく、雲雀やブータとも順調に(?)距離を縮めつつある真宮ですが、肝心の綾との関係は、さて、進んでいるのやらそうでもないのやら。
純朴すぎてもはや可愛げさえ感じる真宮ですが、毎回それなりに勇気を振り絞っているので、そろそろ新たな展開があってもいいのかもしれません。
しかし雲雀ちゃん可愛いなあ雲雀ちゃん! ときどき三女だと勘違いしちゃってごめんよ雲雀ちゃん! だってどう見ても一番妹っぽいんだもの!
次回はさらに雲雀ちゃんの出番があるといいなあと期待しつつ、楽しみに待ちたいと思います。


それにしても、いよいよタイトルの意味が微妙になってきましたね……。ブータは相変わらずのイケメンでしたけど。