まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

斬光のバーンエルラⅢ

斬光のバーンエルラ? (MF文庫J)

斬光のバーンエルラ? (MF文庫J)

  • ストーリー

新たにターヤを仲間に加えた一行は、追っ手を煙に巻きながら旅を続け、第五王子ハイドに出会う。
レネとハイドは意気投合し、何事もなく次の目的地へ向かっていた矢先、ミーガンが兵士を引き連れて現れた。
レネ一行に戦いを仕掛けて来たミーガンだったが……。


今回遂に、ティナがレネ争奪戦へと本格的に参加してきました。
今までは要所要所で「私がメインヒロイン!」というオーラを出しつつも直接は恋愛に関わってきませんでしたが、自覚を持ってしまうともう手がつけられない。
もちろんまだまだ恋の行方は分かりませんが、現状、ターヤがピエロに見えなくもないような……。
それにしても、ここでミーガンまで怪しげな雰囲気になってくるとはね。
デュランもいることだし、流石にすぐにデレることはないと思いますが、これから彼女がどう関わってくるのか気になるところです。


そんな中、可哀想で仕方ないのがシャルです。ああ、なんということだ。
好きな人のために、その人と一緒にいることを諦めることを決めた彼女。とても切なく、辛い決断だったことでしょう。
しかしこの決断によって、シャルは、たくさんのヒロインの中で周りから一歩抜け出すことができたのだと信じたい。
ひとりだけ本筋から外れてしまうけれど、その代わりにみんなの心に残る存在として昇華した、はずです。
少なくとも私はこの作品において、シャルこそが永遠のヒロインだと確信しました。
もちろんひいき目が存分に含まれていますけど、本当に、素敵なキャラだったと思うのです。
次巻以降にまた登場してくれるのかどうかは分かりませんが、ひそかに待ち続けたい。願わくば彼女に幸せあれ。


レネは相変わらずの単純野郎ですね。忠告されておきながら敵の罠にあっさりと引っかかっちゃうのは流石にどうかと思いました。考えが足りなすぎる。
相手を信用するのはもちろん良い点なのだけれど、ここまで来るとちょっと。ヒロインたちを危険に晒しちゃっているのは頂けない。
周りの意見に耳を貸すことと、すぐに諦めないことを覚えないと、また自分から危険に飛び込んでしまいそうで怖いです。
まあ、そんな時のために頼りになる仲間がついているんですけどね。つくづく愛されているなあ。


エピローグでまた大きな動きを予感させています。
この人がこう打って出るのか。いよいよ物語も佳境に差し掛かってきたという感じですね。
残る第三王子、そして第四王子デュランとの決戦がどうなっていくのか、楽しみです。


メイランメイリン姉妹がとてもおいしいキャラだったのでこの2人の外伝が読みたい。