まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

さくら荘のペットな彼女4

  • ストーリー

待ちに待った文化祭が始まったものの、空太たちは徹夜でゲームを作っていた。
さくら荘総出で進めてきた『銀河猫にゃぼろん』の制作がいよいよ大詰めを迎えていたのだ。
ぎりぎりで間に合わせ、ゲリラ公開にこぎつけた空太たちだったが、会場には大勢の客がつめかけていて……。


あっちでもこっちでも恋が渦巻いてます。
知らない感情に戸惑いながらも、次第に空太に惹かれてゆくましろの純粋な恋心がなんとも可愛らしい。
空太はもっとましろのことを分かってやってほしかった。せっかくましろが新しいことに挑戦しようとしているのに。
まあ空太の言い分は正論ではあるし、うまくいかないこと続きでイライラするのも分かるけれど。
余裕を持とうとしても持てないものなのかな。必死で頑張っている人っていうのは。


その点で仁は大人だと思いますが、美咲に対してだけは駄目ですね。
美咲のやり方も大概だとはいえ、そろそろ可哀想に思えてきました。
こんなにまで才能の差を実感したことなんてないから、仁や空太の気持ちは理解しがたいものがありますが、好きな女の子に素直になれないほどに辛いものなのでしょうか。
一度まっすぐぶつかることさえできれば簡単なのに、そうできないのが苦しくて切ない。
たとえ高校生の恋でも、温かくてきらきらしていることばかりじゃないっていうのを改めて教えてくれます。
まあ、仁の場合は一般高校生の恋から大いに逸脱しているような気もしますけど。


七海も辛い立場です。
ましろの想い、空太の想いを感じつつも、好きでいることをやめられない。
空太は本当に罪な奴だと思います。少しは気付いてあげなさいよ。なに平然とクリスマスデートとかしちゃってるんですか。
ああもう、ましろのことも含めて段々腹が立ってきた。今空太が目の前にいたら説教してやるのに。
下着のチョイスだけは褒めてやってもいいけどな!


いつの間にか時間は過ぎていて、もう年が変わろうとしています。美咲と仁の卒業まであと少し。
大きな変化が間近に迫っていますが、それぞれの今を一生懸命にあがいていって欲しい。次巻も楽しみにしています。


龍之介が妙に可愛いのだけれど、もしかして……?
いやいや、まさかね。