まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

乙女な王子と魔獣騎士II

乙女な王子と魔獣騎士 (2) (電撃文庫)

乙女な王子と魔獣騎士 (2) (電撃文庫)

ストーリー
王を襲う暗殺者を撃退した功労者として、かつての嫌われ者から一転、憧れの騎士生として英雄視されるようになってしまったジュダ。
慣れない周囲の反応に居心地の悪さを覚える中、男装王女ラウディの元フィアンセ・ソフィーニア王女が騎士学校を訪れる。
その目的は、10年間想い続けたラウディ王子との復縁だったのだが……。



王子として生きるヒロインと、呪われた魔獣の血を隠して彼女に仕える主人公が織りなす、騎士と剣のファンタジー第2弾。
ラウディの元婚約者が来襲! 押せ押せなプリンセスが魅力的でもあり、絶対に実らない恋が切なくもあり。
そして王子と騎士という関係ながら、お互いを想い合うラウディとジュダも、また同じように……。


王子を演じる男装王女・ラウディの元に、かつての婚約者だった隣国のソフィーニア王女がやってきました。
目的はもちろんラウディとの復縁! 実は女なのだと知られるわけにはいかないラウディですが、ソフィーニアの思わぬ積極性にタジタジ。
ソフィーニアは、少し複雑な過去を持っていますが、現在はとても魅力的なプリンセスです。ラウディへの気持ちが溢れすぎて、まともに目を見られないところとかとても可愛いし、かと思いきやうっかり夜這いをかけちゃう危うさもあって、微笑ましいですね。
でも、ラウディは女の子。ソフィーニアの恋を受け止めるわけにはいかないのだけれど、友だちとしては大好きな相手だから、傷つけるわけにもいかなくて……。ほんと、性別を隠すってのは厄介なもんですね!


ラウディへの当て付けのために、ジュダに目をつけたソフィーニア。だいぶ不純な動機から始まったふたりのデートは存外に楽しそうで、かなりお似合いに見えました。
結果、ラウディにヤキモチを焼かせることには成功しましたが……。残念ながらヤキモチの対象はジュダでしたね。まあそりゃそうですよね。
ソフィーニアのことがあって、ジュダとラウディの関係も一層近くなりました。
とはいえ、見た目では男同士な王子と騎士が、くっつくことはできません。その上、ジュダにはラウディにさえ隠している事実があります。
ジュダとラウディの、体質の相性の悪さがどうにかならない限り、たとえ駆け落ちしたって、この恋は切ないまま。
ジュダのスロガーヴの血が、今後のストーリーに大きく影響していきそうですね。秘密をいつラウディに明かすのかということも含めて……。


サファリナエンドという手もありますぜ兄さん。