まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

現代魔法のいらない魔術師 下僕と生きる第二の伝説

ストーリー
魔術師ロウエンは、人類で最初に魔術を生み出した伝説の存在。
魔王討伐の旅を終えて祖国に帰ろうとした彼は、遥か未来の《現代魔法》が主流の世界に突如召喚されてしまう。
召喚主のマリアはロウエンを下僕にしようと支配魔術をかけるのだが、手違いでマリアの方がロウエンの下僕になってしまい……。



科学の力で発展した《現代魔法》全盛の時代に、魔術の祖である主人公が遠い過去から召喚される魔術学園バトルアクション。
面白かったです。《古代魔術》をバカにする現代のクラスメイトたちを、圧倒的な破壊力の魔術でアッと言わせる展開が爽快ですね。
古代魔術だけではなく、初めて見る科学の力も応用しながら新しい戦い方を覚えていく「最強」っぷりがいい!


科学と魔術を組み合わせた現代魔法が主流となり、伝統の古代魔術を学ぼうとする者はほとんどいない、そんな「現代」の世界。
ヒロインのマリアは、古代魔術の家系に生まれたことから魔術へのこだわりを持っていて、バカにしてくる周囲を見返すために、魔術の祖である伝説の古代魔術師・ロウエンを召喚します。
このロウエンが、魔術というもの自体の開発者だけあって、まあ大変な魔術師なんですね!
もともと古代魔術は才能に大きく左右されるものだということですが、それにしたって桁外れ。絶対に壊れるはずのない魔力測定器を破壊してしまったり、手加減した魔術で実技訓練場の壁を破壊してしまったり、なんか破壊してばっかりですが、とにかく出力が周りの現代魔法士とは段違いなのです。
これには、現代魔法至上主義で、古代魔術やマリアのことを下に見てばかりいたクラスメイトたちも唖然。なんとも嫌味でムカつく奴らばかりだったので、実にスカッとしました!
さらにロウエンには、古代魔術だけにこだわらずに現代魔法の長所もきちんと見極め、研究しようとする好奇心旺盛なところも。どんどん成長していく最強魔術師とか……先が恐ろしいですね。


かつてロウエンが戦い、そして今の人類もまた戦っている敵が吸血鬼です。
ロウエンにも、そしてマリアにも、大きな因縁のある吸血鬼の女王、アカシア・ブラッドレイン。
彼女が送り込んでくる刺客に対抗できるのはロウエンくらい……なのですが、現代魔法・古代魔術ともにあまり才能がないように思えたマリアも、実は大きく羽ばたける可能性を秘めていました。
今はまだまだ未熟かもしれませんが、ロウエンの力を借り、新しくできた友人・悠里の力も借りて、いつかはロウエンの隣に立てるように、そして何よりも自分の身を守れるように、頑張って強くなっていってもらいたいですね。
さて、次巻ではロウエンはどんな「最強」を見せてくれるのでしょうか。今から楽しみです。


イラストはよし☆ヲさん。女の子がふにふにしてて可愛いです。
悠里の髪の毛引っ張りたい。


しかし悠里の《アンチマジック》って相当凄いのでは。