東京レイヴンズ13 COUNT>DOWN

東京レイヴンズ (13) COUNT>DOWN (富士見ファンタジア文庫)

ストーリー
夏目の窮地を機に集結を果たした仲間たち。
再会を喜ぶのも束の間、わずか数日後に大規模霊災テロが計画されていることを知る。
強大すぎる敵を前に、味方を増やそうと行動を開始する夏目たちだったが……。


第二部のストーリーも佳境に入り、クライマックスに向けて大いに盛り上がりつつあるシリーズ第13弾。
いい……。陰陽界を表から裏から支配する大人たちに対して、戦力も人員も何もかも足りていない仲間たちがゲリラ的に頑張る姿には胸が熱くなります。
しばらく我慢を強いる展開が続いたけれど、ここからひっくり返してくれると信じてる！


再集結できたはいいものの、これ以上ないピンチに陥っているという事態は変わらず。
天馬や冬児を筆頭に、ひとりひとりが力をつけたのは確かだけれど、何せ敵は陰陽庁……圧倒的な支配力を前にしてできるのは、隠れて密かに抵抗することくらい。
単純な陰陽師としての力量差はもちろんですが、それ以上に大きいのは組織力の差です。世間まで味方につけて大っぴらに活動するテロ組織とか怖すぎる。
なんとも情けないのが、上の思惑に何も気付けず、知らぬ間にテロに協力する形になっている十二神将どもですよ！　弓削麻里とか、最近見ててほんとにイラッとしてきました。いい加減目を覚ませ。
最後の砦・小暮さんが、彼らのきっかけになってくれるといいのですが。


夏目一派、大友一派、そして春虎一派。
陰陽庁への抵抗勢力は、一枚一枚はそれぞれ強力ではあるものの、見事にそれぞれバラバラです。
あの頃みたいにみんなで一緒に戦えたら、また少しは違うのかもしれませんが……。何より春虎の考えが謎すぎて、どう出てくるのか検討もつきません。大友先生はね、まあこう出てくるだろうなとは思っていましたけども。
それから、秋乃がここにきて重要な役割を果たすことになりました。彼女の存在が、遂に春虎を動かしてくれる。
ここまでほとんど何も見せてくれなかった春虎が、どんな活躍ぶりを披露してくれるのか、今から楽しみでなりません。


鈴鹿と秋乃のやりとりにほっこり。ああ、鈴鹿様はすっかり癒やしキャラになってしまって……。