まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金8

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金8 (ファミ通文庫)

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金8 (ファミ通文庫)

ストーリー
《ゲーム》セカンドステージを突破し、最終ステージへと駒を進めた重護たち。
セブンスランド地下の《遺跡》から《七々々の剣》を持ってきた者が優勝となる。
一度は重護が優位に立つが、七重島総合警備保障や【M】の介入が入って《ゲーム》は混乱の渦に巻き込まれていく……。



3巻続いた《ゲーム》編の完結巻にして第一部完結巻。
いやあ楽しかったです。《ゲーム》編はキャラクターもオールスターが揃っているし、展開がぐるぐる変わって飽きないし、お話のボリューム感もたっぷりで、本当に面白かった。
今回は特に、仁志さんや鉄くん、お嬢様、GREAT7といった面々が魅力的すぎて、ぶっちゃけ重護とか七々々とかどうでもいいなと思ってしまいました……。あ、もちろん一番は天災ちゃんです!


前回参差や七々々の乱入で二転三転したセカンドステージですが、予想外の結末を迎えました。
いやあ、仁志さん格好良かったですね。MVPは間違いなく彼女でしょう。
お嬢様チームも重護を中心に健闘してましたけど、それよりも天災との勝負を頑なに拒み続ける重護にムカついちゃってだめでした! まあ、天災の力量を知っているからこその判断ではあるのですが……。ふてくされちゃってる天災ちゃん可哀想。でもそんな天災ちゃんも可愛い。


《ゲーム》は、決着とはまた別に色んな組織が入り交じり、いよいよ大変な事態へと移行。七々々コレクションをこれでもかとばかりに駆使したバトルはとても楽しかったです。
ゆんちゃんを救うために自らを孤独な戦いへと投げ込む鉄くんがヒーローしていて素敵でした。重護との友情も胸アツでしたね。一度敵になっても、また協力して戦える男の子たち。いい。
仁志さんの呼びかけに応じて、敗退した参加者たちが馳せ参じる展開には燃えましたね。
また、最後まで敵であり続けた戦場さんもやっぱりおいしいキャラだと思いました。彼がいるからこそ重護や鉄くんの頑張りが光るというものです。


今回はなんとかハッピーエンドを迎えたけれど、七々々やGREAT7に関する謎は結局ますます深まるばかり。
第一部完ということで、次巻以降ではだんだん明かされる部分も出てくるのではないかと期待しています。
どうも力を出し切る機会に恵まれない天災ちゃんや、何かよくないことに気付いてしまった様子の七々々の本気が、見てみたいですね。
参差や肆季さんの活躍も楽しみにしています。


今巻からイラストがのんさんに変更。仁志さんが可愛かったです。一鶴春秋は妙にイケメンでしたね……。