まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

魔弾の王と戦姫4

ストーリー
エレンとリム不在の中、自軍の十倍の兵を擁するムオジネル軍と相対するティグルたち。
少ない兵で敵軍の動きを止めるべく、工夫して奮闘するものの、やはり圧倒的な戦力差によって窮地に陥ってしまう。
いよいよ敗走するかと思われたとき、両軍の前に意外な人物が現れて……。



うおおおおおおおおリュドミラ様あああああああああ! ……ふう。失礼、取り乱しました。
リム以外は正直どうでもいいとか思っていてごめんなさいごめんなさい。リュドミラ様、超素敵でした。思わず様付けで呼びたくなってしまうくらいに素敵でした。
リムといいリュドミラといい、エレンがいないうちに活躍するヒロインはやたら魅力的に映りますね。もしかして真の邪魔者はエレいやなんでもない。メインヒロインをないがしろにしてはいけないね!
新しい戦姫としてサーシャとエリザヴェータが登場。エリザヴェータは非道のように見えて、憎めない可愛らしさを持つキャラでした。
こうやって見てみると、リュドミラやエリザヴェータとのいさかいは、むしろエレンの方に大きな理由があるように思えて仕方ない。
エレンはメインヒロイン(だよね?)として、しっかりいいところも見せてくれなくてはいけません。


2千の兵で2万の大軍を迎え撃つ。兵力差を計略で埋める戦いは大好きです!
地形をうまく利用したり、敵司令官の心情の裏をついたりして、巧みに戦いを繰り広げていく銀の流星軍。
軍の動かし方に関してはエレンやリム、マスハスに頼っているものとばかり思っていましたが、なかなかどうして、ティグルも見事なものですね。
彼の元々の才能によるものなのか、短いながらも濃密な戦いの日々の中でつちかわれてきたものなのかは微妙なところ。たぶん両方かな。リムの教育の成果でもあるかもしれません。
もちろん、ルーリック以下兵士たちの頑張りがあったことも忘れてはいけませんね。
ジェラールはなかなかにいいキャラしてました。ルーリックとの凸凹コンビは意外とハマっているように思えるのですが、どうでしょう。


昨日の敵は今日の味方。リュドミラ様の登場には思わず胸が打ち震えました。この展開は熱いな!
敵に回したときにはあれだけの苦戦を強いられた戦姫殿も、いざ味方にするとこの安心感ですよ。素晴らしい。
リュドミラの小悪魔的な、いたずらっぽい振る舞いがたまりません。それでいてちゃんと優しさや義理堅さも秘めていて、ほのかな好意まで見え隠れさせちゃうのだから、もうだめだ。負けました。
ピンナップイラストのシーンなんかはもう、きゅんきゅんしちゃいますね! エレンと一緒にいるときは余裕がないように見えるだけで、実は包容力のある女性なんですよ彼女は!
もちろん、軍の指揮官としてもその才能を存分に見せつけてくれます。名将が率いる大軍を前に、寄せ集めのような軍勢で互角以上に戦えたのは、間違いなく彼女の力あってこそのものだったでしょう。
ムオジネルの大将クレイシュも、賞賛されてよい戦いっぷりでした。おかげで、お互いに知略を巡らせ、思惑を読み合い、不意な出来事にも冷静に対応する、頭を使った戦いを見ることができました。
ティグルの活躍はもう言わずもがなですかね。リュドミラとの相性もぴったり。これはエレンが怒るわ。


最後に衝撃の事実が発覚して、ティグルたちはまた新たな戦いの場へ。テナルディエとの決着はいつになるやらという感じですが、この決断をしてこそティグルなんですよね。
とにかくすっかりリュドミラ様に惚れ込んでしまったので、次も引き続き出番があるといいなあと思います。
リムは今回出番が少なかった分、今度は活躍してくれるのだろうと勝手に信じ込んでいるのですが、してくれますよね? ね?
全く先が読めないので、続きが本当に待ち遠しい。楽しみにしています。


残る戦姫はあとふたり。ここまで来たら全員の姿を見てみたいものです。